九州の1級河川の水質調査で9位になった番匠川
国土交通省九州地方整備局が九州の1級河川(20水系)を対象に実施した2008年の水質調査で、県内の番匠川と山国川がともに9位、大分川と大野川、筑後川は13位だった。同省大分河川国道事務所は「県内の河川は10年以上にわたって良好な水質を保っている」としている。
同整備局は、20水系の計160地点で毎月、水の汚れの目安となるBOD(生物化学的酸素要求量)を測定。BODの値が小さいほど水質が良く、各河川の年間平均値を基に順位付けして“平均水質ランキング”として発表している。
1位は、平均値が0・5の川辺川(熊本)。2位は0・6の厳木川(佐賀)と小丸川、五ケ瀬川、本庄川(以上、宮崎)が並んだ。番匠川と山国川はいずれも0・9。大分、大野、筑後の3河川は1・0だった。
県関係の5河川を07年のBOD平均値と比較すると、番匠川と筑後川は0・2増え(悪化)、山国川と大分川は同じ。大野川は0・3減った(改善)。5河川は、水質を測定している全調査地点でBODの値が環境基準(2・0)を下回っている。
大分河川国道事務所は「県内の河川は上流域に工場や牧場などが少ないのに加え、下流域で下水道整備が進んでいることなどから、きれいな水が流れている。今後も河川に生活排水やごみを流さないようにして、水質維持に協力してほしい」と話している。
<ポイント>
BOD セ氏20度で5日間置いて、水に溶けている酸素の減少量を測定して表した数値。単位は1リットル当たりミリグラム。水中の微生物は水中の酸素を取り込んで有機物を分解して気体にし、水をきれいにする。汚れている水ほど微生物が多くの酸素を必要とするため、値が大きくなる。
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