煩悩是道場 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-08-14

[]twitter上の面白さを理解出来ず捨て垢で卑猥な事を口走るような中川淳一郎ブログマーケティングは語れない。勿論wonjにもだ


タイトルは壮大な釣り、というとそうでもない。

中川淳一郎氏に聞く「ブロガーイベントはなぜ終わったのか」に書いてある事は結局目先を変えただけで「話題さえ作ればモノは認知され、売れる」という旧メディア→ブログマーケティングの構図をその儘使っているに過ぎない。

話題作りは必要だし、一定程度の効果もあるのだけれども、それだけでは売れない時代にどのようにすれば良いのかを考えなければならないというのにだ。

womjとかいう団体にしてもそうだ。団体創立の準備段階の勢いは何処へやら、勉強会やります、とか言った後、出て来た基本理念は何の役にも立たない三原則、まさに仏作って魂いれずとはこの事だなあ、と思っていたら金を取って事例の紹介をするだとかいう愚挙を始めてしまった。womjは「WOMマーケティング業界健全なる育成と啓発に寄与するため」の団体であって、ウェブマーケティングの事例を紹介して懐が潤う団体ではない筈でしょう。しかも会員になる為にはお金がいりますだとか言うのだからどうしようもない。そりゃあ藤代裕之さんだって理事から降りるってもんでしょう。


womjの愚挙、そして今回の中川淳一郎による馬鹿げたインタビューによってブログマーケティングは「終わり」を告げたと言っても過言ではない。

しかし、ウェブに於けるマーケティングは終わりどころか始まってもいない。

何故ならウェブに於けるマーケティングというのは「企業商品サービスの認知(広告)」「商品・サービスの理解(広報)」「企業と顧客の直接対話(コミュニケーション)」の三本の柱を建てる事であり、それぞれが独立しながらも支え合う関係にある事である。

ブログマーケティングと称されたものも、中川某がこの対談でブチあげている提案も所詮は「話題さえ作れば、製品・サービスは売れる」という旧態依然の考えから一歩も抜け出してはいない。勿論、そうした手法が一定程度の販売効果があるのも事実ではあるが結局は見た目が違うだけ以上の事ではなく「話題作り」で製品・サービスを購入する層にリーチしているに過ぎない。企業担当者はいい加減その事に気付かないと「今はこれが新しいですよ!」という似非広告屋にいつまでも騙され続けていくだけになる。まあそれでも良いと考える企業もいるんだろうとは思うし、マーケティングなんか興味ねえよ、興味あるのは中川某の飲酒の話だけ、って方は文末で軽くDisっておいたんでそこだけ読んでくれれば、と思います。


ブロガーイベントに於けるウェブロガーの集め方について

中川氏(以下、中) 一般人ブロガーを集めたブロガーイベントに、最近まともな企業は手を出さなくなってきています。理由は大きく分けると2つ。1つは、実際のところバイラルマーケティングが成り立っていないこと。ブログ本文の後に、他の参加者のブログを紹介するリンクを貼っても、結局それをクリックしている人の多くは関係者だけといういびつな状況です。そのことにようやく企業が気付き始めた。


──もう1つは?


中 例えばコスメファッション関係のブロガーイベントで「高感度でお洒落好き、日頃から自分磨きを心がけている女性100人に集まってもらいました」と唱っても、ふたを開けたらスタイリッシュとはほど遠い外見の女性たちだったりする。さらにネットに熱心に書き込む人は、「懸賞マニア的側面のある暇人」や「単に時間があるから行っている」というだけの人も多い。その商品に対する思い入れが高いわけでもないのに、企業が思い描く商品のイメージがそれで伝わるのか、ということです。


──商品のターゲット層と、ブロガー・ブログの読者層が乖離してしまっている状態ということでしょうか。


中 はい。例えば安くてコンビニで売っているガリガリ君が新しい味を発売するからといってブロガーイベントを開催するならばアリだと思う。でも、数万円もする美顔器を、ヒマで低所得な人が多いと思われる一般ブロガーを通した販促で売ろうとするのは間違っていないかと。

中川淳一郎氏に聞く「ブロガーイベントはなぜ終わったのか」 - 日刊サイゾー

「ブログ本文の後に、他の参加者のブログを紹介するリンクを貼っても、結局それをクリックしている人の多くは関係者だけ」というのは何処をどうやって調べた結果なのかを明示して欲しい。いや、マジで

少なくとも自分が使っているアクセス解析だと関係者だけっていう結果にはなってないんですよねー。まあ調査方法と対象という所謂「観測範囲」の問題なんじゃね、という気はするんですけど、こういう事を言うくらいで単著もあるような人なんだから余程自信のあるデータをお持ちなのだろうなあ、とも思ったり


バイラルマーケティングが成立しないのはsmashmedia河野さんが散々言っているように「クチコミは金で買えない」からでしかありません。それ以上でもそれ以下でもない。

ブロガーイベントというのは本来的には消費者でもあるウェブロガーが製品・サービスの事を良く知っていたり、少なくとも興味・関心があって始めて成立しうるものなのだけれども、現状のブロガーイベントはページビューという根拠があるのか無いのか良くわからないものだけを頼りにして「どう見ても小遣い銭稼ぎです、ほんとうに(ry」で有名なo(=^○^=)o アーン♪とか言っちゃう若作りなオバサンとかを呼んでしまうものだから、記事を読む人達も類は友を呼ぶ勢いで「私みたいな主婦でも製品やサービスを体験してレビューを書けば誰かの役に立って、記事を書く事でお小遣い稼ぎが出来るかも♪」的勘違いをしてしまうのは当然のことなんである。

本当にバイラルを起こしたければ製品・サービスの話題作りをするという「広告」の部分だけではなく、製品・サービスの何処が良いのかをきちんと周知する機会を創出するべきなのに、何故か広告的手法で広報をやってしまおうとしているのが現状のウェブマーケティングの実態である。「話題を作れば、売れる」のは事実だが、何処かで「話題を作りさえすれば良い」と勘違いしてしまっている、あるいは「話題にさえなれば、売れる」というプレゼンテーションを行っている代理店がいるのも事実なのではないだろうか。


芸能人ブログを使った販促が成功事例なら、けいおんやドロリッチだって成功事例だよな

──芸能人ブログを使った販促はどうでしょうか。


中 「MOSDO!」では元モーニング娘。の辻と矢口のブログを使い、テレビCMでも2人が携帯でブログを更新する様子を流しました。彼女たちは「ブログ界」である意味最強に近い存在で、見る人が多い。だから効果が期待できるということだったのでしょう。 2人のブログに「辻ちゃんかわいい」「おいしそうだね!」なんて素直なコメントをつける人たちにとっては充分影響力があったと思います。

『「辻ちゃんかわいい」「おいしそうだね!」なんて素直なコメント』を付けるのはモーオタだけでしょうwww

言っておくが「MOSDO!」のプロモーション自体は否定しないし、製品としてもインパクトがあって良かったとも思う。辻ちゃんかわいいしwww

だが芸能人ブログに反応をしたのは芸能人というキャラクターに反応したに過ぎなくて、芸能人ブログを見て製品・サービスを購入したよ、というのが成功事例だ、というのはブログマーケティングの目先が変わったに過ぎないという事に注意したい。

芸能人ブログを使って販促が成功したというのなら、アニメ「けいおん」をきっかけにして登場するキャラクターが使用しているグッズを探し当てて購入する流れとか何万もする楽器特需のように売れまくるというのだって販促の成功事例になってしまうだろうしtwitterでドロリッチと誰かが呟いたら途端に近所のドロリッチが売り切れた祭りだとかも販促の成功事例になってしまうではないか。事実そうしたのをなんとかマーケティングプログラムにしようと画策している馬鹿もいるらしいが、それらはどれも「話題にさえなれば、売れる」から一歩も進んではいない。ただ手法が目新しいというだけの事なんである。

「話題にさえなれば、売れる」というのは酒井法子が逮捕されたりマイケル・ジャクソンが死んだりしてCDが売れたりするのと何ら変わりはない。炎上でもなんでも良いから話題さえ作れればそれだけで売上はある程度確保されるんである。そんなの古典中の古典の手法で広告学んでない人間だって知ってますって。


◆手段などただの飾りです。偉い人にはそれがわからんのです

中 ネットの編集者たちからすると今さらという感もあるかもしれませんが、ヤフートピックスに載ることです。ヤフーがニュースの配信元を増やし始めたことをきっかけに、ヤフトピで取り上げられる企業が増えた。多くの企業で「ヤフトピで取り上げられたら、いきなりサーバーが落ちた」という経験があります。そこで「ヤフーすごい」「何とかもう一回ヤフーで取り上げられないか」という考えになる。ヤフーが一番効果があるが、ヤフーでなくても、他のポータルサイトで取り上げられるか取り上げられないかでかなり違うことが認知されてきました。


──今まではその効果が広く認知されていなかったと。


中 そもそも僕は、ネットを分かっていない人が分かっているふりをしているのがネットマーケティングな気がしてならない。コンバージョンレートとか、CTR率とか、難しい言葉を言って「オレってすげーんだゾ! インターネッツに詳しいんだゾ!」ってやりたいだけじゃないかと。2年前は「あしたのハーモニーみたいなのできない?」、1年前は「ユニクロックみたいなのできない?」ってみんな言ってました。話題になっているものに取りあえず乗っかれと。今なら「ツイッターとかミクシィアプリで何かできない?」。僕自身はツイッターの何が面白いのか全く分からないんですが......。

コンバージョンレートとか、CTR率とかが難しい言葉かどうかはともかくとして、「あしたのハーモニーみたいなの」も「ユニクロックみたいなの」も「ツイッターとかミクシィアプリ」も「ヤフトピで取り上げられる」のも手段である事に変わりはない。

どれもが「今、話題」の場所で目立つ事によって売上を作るという構図に何ら変わりはない。

そういう事に気付いているのか、いないのか。

いないのだとしたらただの馬鹿だし、気付いて喋ってるんだったら以下略


◆話題作りをするなとはいわない。しかしそれは広告の領域であって広報の領域ではない

中 企業自体が編集部を作って、自社の商品情報PVを取るような面白いニュースにして各ポータルサイトに配信すればいい。ポータルサイトも企業を取り込みたいから契約するのではないかと思います。


──PVを取るニュースとは、どんなものでしょう。


中 ポータルサイトはシビアにPVが取れる記事をトップに持ってきます。一定時間経ってPVが取れなかったらすぐに下ろす。酒井法子や押尾の記事がずっとヤフトピに乗り続けるネットの中で真面目に「このリッチなアロマテイストが......」なんて説明しても絶対読まれないし、ヤフトピにも上がらない。もっとどんどんバカなことをやってネットにすり寄っていけばいいと僕は思っています。例えば、サントリーの「プロテインウォーター」CMに出てくるゴリマッチョ・細マッチョの浴衣製造元であるサントリーの女子社員が着てみました......とかね。

『サントリーの「プロテインウォーター」CMに出てくるゴリマッチョ・細マッチョの浴衣を製造元であるサントリーの女子社員が着てみました』は確かに効果的なプロモーションかもしれないし、それこそヤフトピにも取りあげられるかもしれないが、それは広報の領域を広告的に使っているに過ぎなくて、中川某が否定しているブログマーケティングと何ら変わりはなく、単純に「器」変わっただけなのである。

中川某の発想は所詮代理店的発想に過ぎず、そこにあるのは「話題にさえなれば、売れる」でしかない。

企業がやるべき事は広報を広告的に行う事ではない。広告は広告、広報は広報できちんとやるべきなのである。


◆企業のウェブの活用について

──今現在、企業によるネットの試みで注目しているものはありますか?


中 「ブラザー社員のブログ(http://d.hatena.ne.jp/brotherblog/)」や日刊スポーツの「販売局員の築地ランチ日記http://enjoy.nikkansports.com/blog/top-blog.html)」は面白い。「サントリートピックス(http://topics.blog.suntory.co.jp/)」は、まだ宣伝っぽさが多過ぎて面白くないけど、もっと面白くすればポータルサイトに配信するニュースができるのでは......という意味で今後に期待したいと思っています。後はやはり、クレイジーワークスの村上社長http://v.japan.cnet.com/blog/murakami/)、最近あまり更新していないけど、はてな近藤社長http://d.hatena.ne.jp/jkondo/)ら、社長ブログは面白かった。なぜかというと、社長のブログは何を書いても誰にも怒られないから。下っ端がいろんな目を気にしながら書く企業ブログはやっぱりつまらないだけですね。

二年以上更新の無い「ブラザー社員のブログ」だとかメシ食った事しか綴っていない「販売局員の築地ランチ日記」あたりを紹介してしまうあたりが、この人の情報収集力の拙さを如実にあらわしているわけなのだが、それは別にして社長が広報マンとしてウェブログを書くべきだというのは私も同意するところであるのでjkondoの人には是非ブログを綴って頂きたい、と思うばかりである。

個人的には企業のウェブ上に於ける広報活動というのはまだ始まったばかりであるとすら思う。

中川某は「下っ端がいろんな目を気にしながら書く企業ブログはやっぱりつまらない」と批判しているが、面白い、つまらないではなく伝えるべき事を伝えるのが企業ブログの役割であり、ウェブでどのようなツールを使ってどのように情報発信をしていくかについては、まさにこれから各企業が取り組んでいかねばならない課題ではないだろうか。


◆ブログマーケティングは終わりを告げ、ウェブマーケティングの時代が幕を開けた

「WOMマーケティング業界の健全なる育成と啓発に寄与するため」の団体であった筈のwomjがブログマーケティングプログラムの成功事例の講演会を行う、という事は成功本を売るようなもので、売った内容ではそろそろ儲からないと判断しての行動であろう。勿論、今暫くは儲けも出るかもしれないが、腐る直前が一番美味いのと同じ理屈である。

いずれにせよ、ブログマーケティングと呼ばれるものは此処に終焉を迎えた。

しかし、消費者との対話や広告的手法から脱却した広報をウェブで展開していくというのは個別には行われてはいるものの「企業と商品・サービスの認知(広告)」「商品・サービスの理解(広報)」「企業と顧客の直接対話(コミュニケーション)」の三つを全て独立して行いながらお互いが支え合うという構図は、あまり前例がないように思われる。

こうした流れになっていくにはまだ時間が掛かると思うが、賢い企業であるならば今まで行われてきた事が「話題にさえなれば、売れる」であった事に気付くべきだし、そこからの方向転換をどのようにしていけば良いのかを模索していくべきなのだ。


◆twitterで捨て垢作って卑猥な言葉を「永遠」はき続けていたという中川某に「ガツン」と言っておくか

何が面白いか分からなかったので、この前ビール5リットル飲んで完全に酔っ払った状態で捨てアカ取ってツイッターに卑猥なことを書き続け、有名ツイッターユーザーに返信しまくりました。ちょっと書くだけで、海外エロスパムツイッターユーザーがバシバシオレをフォローしてくれて面白かった。隣に酔っ払った友達が隣にいたので、そいつと一緒に永遠卑猥なことを書きまくったら楽しかった。でも、一人でやろうとはまったく思いません。

この発言をした中川某によるとウェブは馬鹿と暇人の集まりらしいのだけれども、中川某という人物は馬鹿と暇人どころか品性下劣でしかない。

こういうアホみたいな事をギャグだと思って言えてしまうのは「酔った上での事でございますので」がエクスキューズとして通用すると思い込んでいる類の人間でしかない。

まあ、この部分に関しては取材にあたった側も編集段階で「まずいな?」と思って編集しなかったのだから中川某同様アホでしかないので取材を担当した株式会社プレスラボさんに於かれましてはもう少し取材した記事をしっかり編集しましょうね、と申し上げたい。大体「永遠」ってなんだよ。書くなら「延々」だろ。まあ永遠のほうがニュアンス伝わるけれどさwww

いずれにしても「面白さがわからない」と言う個人的感情に基づいて捨て垢とって卑猥な言葉を書き綴るなんてのは駄目とかそういう以前の話でしかない。

自分が面白いと感じるを語るな、とは言わないが面白いかどうかを語るにしても何故面白くないかを明確にするべきだし、モノを書く人間ならば「使えるのか、使えないのか」を見極める為にとことん使い倒すべきではないだろうか。

使えないなら何故使えないのかを事例と一緒に明示すれば良いのであって、「ビール5リットル」という尋常ではない酒量を言うことによってギャグにしてしまおうという魂胆が見え見えなのだから呆れ果てる。


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ゲスト


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