思想地図
NHKブックス別巻『思想地図vol.4』製作快調!

 暑い日々がつづきますが、『思想地図vol.4』の製作も熱く進行中です。『思想地図vol.4』には編集協力として、批評家・宇野常寛さんの参加が決定しました。

写真1  
左から、宇野常寛さん・東浩紀さん・前田塁さん・
福嶋亮大さん
 
 vol.4 の特集テーマは「想像力の未来」を予定しています。一方で日本的な想像力がポップ・カルチャーを通してグローバルに展開し、他方で『1Q84』や『ヱヴァンゲリヲン』など物語コンテンツが大量に消費されるこの時代に、「想像力」の未来はいかに構想され、どのような役割を果たしうるのか? この問いに座談やインタビュー、論考など多方面から迫ります。
 すでにいくつかの座談やインタビューの収録が進んでおります。

 まずは、東浩紀さん・宇野常寛さん・福嶋亮大さん・前田塁さんと、文学の現在を語る上で欠かせない気鋭の批評家が揃った座談会。ここでは、『1Q84』を出発点に、ハルキとそれ以後の文学状況をめぐって議論が交わされました。そもそも、この座談の出発点となったのは『思想地図vol.3』掲載の福嶋さんの論考「ホモ・エコノミクスの書く偽史」です。今日における新たな作家性のありかたに迫ったこの論考を読みつつ、お待ちいただければ幸いです。

  写真2
  左から、宇野さん・黒瀬陽平さん・村上隆さん・
東さん
  写真3
  左写真:氷川竜介さん、右写真(河村信撮影):山本寛さん
 つづいては、美術家村上隆さんインタビューです。村上さんの Kaikai Kiki オフィスで収録されたこのインタビューは、和やかなムードながらも切実な言葉のやりとりになりました。村上さんはアートの現在をどのように捉えているか、村上さんの活動の根源には何があるのか、ご自身の口から核心に迫る言葉が語られます。村上さんを知る上でのみならず、今後、日本で表現活動をしていく誰もが参照すべき歴史的なインタビューとなっています。

 今日の想像力を考える上で欠かせないコンテンツがアニメを中心としたヴィジュアル文化でしょう。美術家黒瀬陽平さんの司会のもと、アニメ評論家氷川竜介さんとアニメ監督山本寛さんに東さんと宇野さんを加えた座談会のテーマは、アニメ表現と物語の未来。アニメにおける物語の衰退が指摘されているいま、アニメは、そしてすべての表現は、何をどのように描くべきか。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を皮切りに、アニメの現在から過去・未来へと、スリリングな議論が展開されています。必読です。

 この後も、収録は続きます。また、論考も到着する予定。編集部も楽しみにしています。今後も順次、このサイトで情報をお伝えしていきます。『思想地図vol.4』、ご期待ください!



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