
氷川神社、秋の例大祭での昇龍会御輿渡行も今年で 12年目。前日降り続いていた雨も上がり、爽やかな秋空がのぞく 9月23日、秋分の日、論談同友会本部前の神酒所には早くから神輿野郎が勢揃い。午後一時、祭礼委員長をつとめる上山伸治が打ち鳴らす拍子木を合図に、“ヨイサッー”の掛け声で台座三尺の大神輿が宙に舞い上がる。
御輿の先導隊は去年に続いて立川羽根三囃子、獅子舞を先頭に身振り手振りのひょつとこ、おかめの童子達、ソーレソーレと一丁掛けの掛け声も勇ましく町内に繰り出して行った。
昇龍会は昭和五十七年、渋谷区本町の地元の若者を中心に結成され、翌五十八年から御輿渡行が始まった。上山伸治を代表とする昇龍会会員の地道な努力と活動か多くの町内会の理解を得、各地の神輿野郎の協力とともに今や、渋谷区本町の名物神輿となっている。

本町中通りを抜け、六号通りへと差しかかり、沿道からはサンセの喝采、「ピーヒョロピーヒョロ テンツクック〜」軽やかな笛と太鼓のお囃子かいやが上にも祭り気分を盛り上げる。
恒例となった町内全の四基連合御輿渡行は、商店街坂下に集結、互いに負けじと競り合う担ぎ手のひたいに秋の日射しは眩しく、汗が飛び散る。大歓声の渦の中、四基の御輿が宙を舞い、祭りは最高潮、一際目立つ昇龍会神輿はすばやく男担ぎ手から女みこしへ早変わり。
華やかな掛け声に疲れもものかは最後のコース山手通りへ入る。神酒所へ戻ってきたのが午後の六時、しばし、宮入り前の担ぎ棒の争奪に神輿も大きく揺れる。その怒涛の揉み合いに弾かれてうたい始めた甚句、担ぎ手も観衆も渾然一体となって手拍子足拍子で囃す。
大歓声の中、上山伸治の打ち鳴らす宮入りの拍子木、さしもの熱気も銀められ、昇龍会御輿渡行はとどこおりなく納められたのである。

