昨日、仕事中にふと都庁の中庭を見たら、何かの舞台が設えられてた。
NETで調べてみたら、薪能があることが判明
前々から一度でいいから能や狂言を見てみたかったんで、大チャンス
夕方一瞬仕事を抜け出して席取りを済ませ、終業後に再度都庁に駆けつけた
「東京大薪能」っていうのがイベントの正式名称で、無料で開放されてる数少ない薪能らしい
見られてラッキー
開始は18:30で来賓や後援者の挨拶があり、
その後世界芸術文化振興協会会長のH氏による挨拶と解説があったが、
このH氏の解説が最悪
「無料で観に来てるんやから、冗漫な解説をガマンして聞け」
と冗談なのか本気なのか
マジでポイント(能&狂言、舞台、謡い&演奏、面について)を整理して
的確に解説してくれれば15分ほどで済む内容の話でダラダラと40分も引っ張る
どれだけリッパな人なのか知らんけど、マジで呆れたわ
マヌケな解説がやっと終わって、19:30からいよいよ本番のスタート
出し物は、
1.能「羽衣」
漁夫が天人の羽衣を発見して持ち帰ろうとするが、
天人は羽衣がないと天に帰れないので返して欲しいと懇願する。
漁夫は羽衣を返す代わりに、羽衣を身につけて舞って欲しいと頼む。
天人は承知し、舞ながら霞たなびく天空の彼方に…
2.狂言「二人袴」
中世の日本では、結婚後に嫁の実家に婿が挨拶しに行くことを「聟(むこ)入り」といった。
この聟入り一人で行くのを心細がる若い聟が親父を説き伏せて、
同道してもらうが、盛装用の袴を1本しか持って行かなかったので、
嫁の親御さんへの挨拶の際、1本の袴を交互に着用して挨拶をする二人。
最後は嫁の親御さんに、二人の同席を懇願され…
3.能「船弁慶」
複式能で前後の二場で構成される。
又、シテ(主役)が前半と後半で別人格を演じる。
前場:兄の頼朝と仲違いをした義経が弁慶等の家来を従えて西国に下ろうとするが、
静御前も途中まで同道する。
しかし、弁慶等に諭され、別れを悲しみつつ名残の舞を舞い、泣く泣く一行の船出を見送る。
後場:船が沖合いに差し掛かると天空にわかに曇り、大荒れの沖合いを急ぐうちに、
西国で滅んだ平知盛の怨霊に襲われる。
弁慶は数珠を押し揉んで怨霊と戦い…
1は、良く知られた天の羽衣のお話で、能デビューの俺にもとっつきやすかった
2は、何ともユーモラスで、古典落語のようにクスッと笑いが漏れる
3は、1&2が30分ほどの内容やったのに比べて、1時間近くの大作。シテの絢爛な衣装と能らしさを感じた
「ヨーーーッ
笛の音程が不安定な気がして、音楽好きの俺が期待してた演奏の方は、
思ったほどの感動はなかった
終了は21:30分で、能や狂言を初めて観る俺には十分楽しめる内容やった
しかし、前出のH氏がまだ喋り足りないらしく、出し物の終了後も再度登壇して来たんで、
マジで不愉快になって帰ってきてしまった
イベントの内容はすばらしく、日本の伝統芸能を広め、後世に伝えるためにも、
是非とも続けてもらいたいもんや
唯一、H氏の存在がマイナスやった
画像は、演技中は撮影禁止やったんで、とりあえず舞台だけ