北京五輪でメダルを逃した日本代表。リベンジの舞台復活は20年以降の夏季五輪にお預けとなった
米大リーグのトップ選手が参加しないなどの理由から、野球は2012年ロンドン五輪から除外された。復帰を目指したが、国際オリンピック委員会(IOC)は13日の理事会で、16年五輪追加の最終候補2競技に選ばなかった。日本球界に落胆の色が広がった。
◇ ◇
予想通りの結果だった。国際野球連盟(IBAF)と米大リーグ機構(MLB)が共同歩調で巻き返しを図ったが、五輪復活はならなかった。
MLBは条件付きながら大リーガーの五輪出場を認め、五輪の野球期間中に大リーグ中継を一部取りやめることも検討した。それでも、北中米と東アジアに偏った普及の幅を広げることはできず、野球への理解のない欧州やアフリカへの浸透はならなかった。大リーグのドーピング対策の遅れもマイナス材料とされた。
日本の野球関係者からは、落胆の声とともに、今後の五輪復帰へ向けた思いのコメントが相次いだ。長嶋茂雄アテネ五輪日本代表監督は「今回推薦を得られなかったことは残念でなりません。しかし野球のすばらしさを世界中の人々に理解してもらうためにも、今後も球界を挙げて五輪復帰に向けた活動を続けていく必要があると感じています」とコメント。
日本野球機構の加藤良三コミッショナーも「日本国内および、世界における野球のさらなる普及・発展にとって、野球が五輪の競技となることは重要な要素だと思っています」とした。
また、長谷川一雄同事務局長は「2016年大会が東京かシカゴ開催に決まったら、公開競技としてでも実施できるように働き掛け、野球の魅力を世界にアピールしたい」と、次回20年五輪での復活に向けて、地道な活動を続けていくつもりだ。