棚橋、TAJIRIに苦杯でG1制覇黄信号 

 大流血させられリング上で苦しむ棚橋=愛知県体育館
 大流血させられリング上で苦しむ棚橋=愛知県体育館

 「新日本・G1クライマックス」(13日、愛知県体育館)

 IWGP王者・棚橋弘至(32)が、ハッスルからの刺客TAJIRI(39)に敗れた。決勝トーナメント進出が厳しくなり、現役王者として史上3人目のG1制覇に黄信号が点灯した。

 屈辱だった。棚橋が新日本と対極に位置する“ショープロレス”ハッスルの選手に敗れたのだ。序盤から大流血させられるなど苦戦。スリングブレイドで反撃するも、最後はレフェリーの目を盗んだTAJIRIの毒霧を被弾し、強烈なキックを浴び、沈んだ。セコンドに担がれ無言で姿を消すしかなかった。

 大ブーイングの中、TAJIRIに自身の十八番「愛してま〜す!!」をリング上で絶叫された。一騎打ちに敗れたことで「(棚橋に)今度は毒霧なしで勝ちますよ」と、IWGP挑戦者の名乗りまで許してしまった。

 名古屋は、故郷の岐阜・大垣市から電車で30分ほどの“準地元”。両親と弟が応援に駆けつけた。弟の佑至さん(30)は昨年8月、9時間に及ぶ大動脈りゅうの手術から生還した。棚橋も「かっこいいところを見せたい」と意気込んで臨んだ一戦だったが…。この屈辱はリングで晴らすしかない。

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