【大紀元日本9月24日】国連人権理事会第二回会合が9月18日からジュネーブで開かれ、各特別調査官からの年次報告を受け、審議した。20日と21日の二日間にわたり拷問問題に関する報告と討論が行われ、中国で拷問が普遍的に存在し、法輪功学習者に対する臓器狩りの問題が俎上にあげられた。それに対し中国代表団は、規定時間より倍の発言時間を要求、議長に拒否されたが強硬に要求したため、会議が十数分間にわたり中断された。
20日の拷問問題の報告では、特別調査官のマンフレッド・ノーワック氏が昨年11月21日から同年12月2日までの中国における調査結果を発表、中国では拷問が普遍的に存在、反体制者、法輪功メンバー、少数民族などに組織的に行われていると報告した。ノーワック氏は中国現地で人権状況調査を実行できた初めての国連調査官。
翌21日、カナダ外務省太平洋局元局長のデービッド・キルガー氏が、生きている法輪功学習者を対象とした中国の臓器狩り問題を提出、それの調査結果を発表した。中国当局による法輪功への拷問・虐待の残酷さは、人間の想像を超えているとキルガー氏が指摘した。
中国代表団は発言の際、規定時間の倍の6分間を強く要求した。それに対し、議長は「会議の規定は、すべての国に平等に対処することであり、任意に変更することができない」と拒否、会議の進行をみて、会議が終了する前に中国代表にさらに2分間の発言時間を与えることは可能と説明した。しかし、中国代表団は議長の説明に納得せず、6分間の発言時間を強硬に要求し続けた。結局、十数分間の交渉を行った末、議長が会議を5分間中断すると決定。
要求が認められなかったため、中国代表団は規定通りに3分間の反論を行い、生きている人の臓器を強制摘出する告発を完全否定するとともに、中国は法治国家であり、(臓器狩りが行われていると)告発された蘇家屯の病院はごく普通の病院で、西側のメディアを招いて内部観覧させたことがあるなどと弁明した。しかし、今年3月の告発に対して、中国当局が公に反論したのは、その3週間後で、現地の軍内部関係者などの証言によれば、その間、この病院の地下の巨大な防空壕に監禁されている人的証拠や、物証はすべて移転、処分されたという。
キルガー氏は、「臓器狩りの告発を独立調査する前に、調査団は中国大使館に、現地での調査を行うための入国ビザを申請したが、拒否された」事実を明らかにした。海外の新唐人テレビや、「希望の声」ラジオ局、大紀元時報などのメディア関係者も、各地の中国在外公館に現地での独立調査の許可を求め、入国ビザを申請したが、すべて拒否された。
キルガー氏は、カナダのマタス人権派弁護士と連携して、今年7月上旬に中国の臓器狩りを独立調査した報告書を公表し、「すべての(18種類の)証拠を詳しく検証した結果、我々の調査結論は、法輪功学習者の臓器を生きたまま摘出するのは、紛れもない事実であり、本人の意思に反する、法輪功学習者を対象とした、この大規模な臓器狩りは常に存在し、未だに行われていると我々は信じる…」「いかなる人々もこれらの証拠を分析すれば、我々と同じ結論にたどりつくはずだと確信する。これらの証拠を総合して出した結論について、否定される余地がない」と述べた。その後、両氏は、豪州や、ニュージーランド、英国、米国などを歴訪、各国政府と政界関係者に、報告の結論を訴え続け、国際社会が行動を起こし、中国で進行している前代未聞の臓器狩りの犯罪を一刻も早く制止するよう呼びかけている。今年中に、両氏は韓国や、日本にも訪問する予定で、中国と隣接するこの両国の政府や国民に対し、正義の声をあげるよう求める構えだという。
(06/09/24 11:17)
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