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フィギュア:ヨナは「自信」、真央は「ジャンプ」で勝負

 フィギュアスケートの女王キム・ヨナ(18)=高麗大=と浅田真央の2010年バンクーバー冬季五輪の戦略が少しずつあらわになっている。キム・ヨナは今回も女王としての実力を見せつける構えであるのに対し、浅田は新たなテクニックで女王への返り咲きを狙う。

 キム・ヨナは12日、ソウルオリンピック公園の体操競技場に設けられた特設リンクでアイスショー(14-16日)の公開リハーサルを行った。

 キム・ヨナは今回共演するミシェル・クワン(米国)との練習後のインタビューで、「五輪シーズンだからといって緊張はしていない。まだ時間も多くあり、グランプリ(GP)シリーズにも出場しなければならない。常に最高のプログラムを演技しようと努めている」と語った。

 新プログラムについては振付師のデヴィッド・ウィルソン氏が説明した。ジェームズ・ボンドが主人公の007シリーズの主題曲をBGMにしたショートプラグラム(SP)は、「美しく危険で神秘的な『ボンドガール』のイメージを追求した」と話した。

 米国の作曲家ジョージ・ガーシュウィンのピアノ協奏曲をベースにしたフリーに関しては、「キム・ヨナが初々しい少女から国際的スターに成長するまでの過程を盛り込んだ。“これこそキム・ヨナ”といえる作品」と自評した。

 キム・ヨナが女王にふさわしい自信と威風堂々さを新シーズンのコンセプトにこだわるなら、浅田は最高難度のジャンプで五輪優勝を狙うといったところだ。浅田は11日、中京大アイスアリーナでの公開練習後、「トリプルアクセル-トリプルトーループ」の連続ジャンプに挑戦することを明らかにした。

 トリプルアクセルは、女子選手では浅田以外に駆使することができない高難度ジャンプだ。浅田は昨季、トリプルアクセル-2回転ジャンプを成功させている。今回はトリプルトーループとのコンビネーションジャンプとさらに難度を高めた。

 これまで五輪でこのコンビネーションに成功した女子選手はいない。浅田は3回転-3回転-2回転のコンビネーションジャンプで五輪に挑むつもりだという。ロシア出身のタチアナ・タラソワコーチは、「誰もできないことを成功すれば勝てる」と強い意気込みを示している。

 浅田がマークするのはキム・ヨナであることは言うまでもない。

ソン・ジンヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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