2009年8月13日13時11分
千葉市花見川区の花見川団地で7月18日、洋服店店員豊田愛子さん(当時61)が刺殺され、豊田さんの次女(22)が連れ去られた事件で、千葉地検は13日、次女の元交際相手で住所不定、無職仲田敬行(ひろゆき)容疑者(28)を殺人と銃刀法違反の罪で起訴する方針を固めた。捜査関係者が明らかにした。仲田容疑者は千葉県警に逮捕監禁容疑でも逮捕されていたが、同容疑は処分保留にするとみられる。
千葉北署捜査本部のこれまでの調べに対し、仲田容疑者は次女を車で連れ去ったことは認めていた。しかし、仲田容疑者と次女がその後、6日間にわたり行動を共にしていたことから、逮捕監禁罪ではなく脅迫罪の適用も検討するなど、慎重に捜査していた。
捜査関係者によると、裁判員裁判の対象となる殺人罪に逮捕監禁罪を加えると併合して事件を審理することになり、裁判員の負担が増えることを考慮。対象外となる逮捕監禁容疑については、適用を検討した上で改めて追起訴するかどうかを判断するとみられる。
捜査本部のこれまでの調べでは、仲田容疑者は次女を車で無理やり連れ去ったことについては認めているが、豊田さん殺害については容疑を否認しているという。次女は同月23日に沖縄県で保護され、その際、県警に対し「怖かった。逃げたら危害を加えられると思った」と話していた。