8月11日(ブルームバーグ):米財務省は11日、北朝鮮に本拠を置くコリア・クワンソン・バンキング・コープ(KKBC)の資産を凍結すると発表した。大量破壊兵器拡散に関与していると米政府が特定した企業2社に金融支援を行ったためとしている。
リービー米財務次官(テロ・金融犯罪担当)は同日の声明で、「大量破壊兵器を拡散し制裁を受けている企業の国際金融ビジネスを覆い隠すため、北朝鮮がKKBCというほとんど知られていない銀行を使っていたことは、北朝鮮政権が拡散行為を今後も続けること、および北朝鮮とのいかなる事業も違法となり得るリスクが高いことを示している」と述べた。
声明によると、KKBCは少なくとも1つの海外支店を中国の丹東に置いており、端川商業銀行とコリア・ヒョクシン・トレーディング・コーポレーションに金融サービスを提供した。この3社はいずれも、北朝鮮の「大量破壊兵器とミサイル計画」に関与していると国連安全保障理事会から指摘されたと説明している。
端川商業銀行は北朝鮮の兵器ディーラー最大手である朝鮮鉱業開発貿易に関連した取引で数百万ドルを送金するため、昨年からKKBCを使ってきた。またヒョクシンは、兵器開発に使用される可能性のある「機器」購入のため、KKBCの支援を得ようとした。同社は7月30日に米財務省から制裁を受けている。
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