世界第3位の綿花生産国インドで、モンサント社は1999年に現地の種苗会社を買収し、遺伝子組み替えの綿花種子を販売。害虫に強い品種で、防虫剤を減らすことができ、収穫量と利益を増やすというのが宣伝文句だ。
農民は通常の4倍もの値段で種子を購入。しかしこの遺伝子組み換え種子は実は特定の害虫にしか効果がなく、2006年の干ばつで、大きな被害をだし、綿花栽培農家は大打撃を受けた。多くの農家は借金に苦しみ、ここ2,3年、年間500人以上の自殺者を出している。
多様なトウモロコシの種子の宝庫として知られるメキシコでは、認可されていないはずの遺伝子組み換え種子が農地に入り込み、奇形のトウモロコシが見受けられるようになり、衝撃が走った。従来の品種が壊滅するという農地も出てきている。
ある研究者が、これでは世界各地の伝統農業が破壊されると批判したところ、反発メールが大量に出回ったが、その発信元をたどったところモンサント社であることが判明する。
原題: The World According to Monsanto
制作:
ARTE(フランス)
2008年