最終更新: 2009/08/13 06:06

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韓国密漁船が放置した漁具によって網や海中生物に深刻な被害 各地の漁協が撤去作業

韓国の密漁船が放置した漁具によって、網や海中の生物に深刻な被害が出ており、各地の漁協が撤去作業を実施している。放置された漁具が海中の生物を傷つける、「幽霊漁業」は、世界的にも問題視されている。
漁船の上で、勢いよく巻かれていくロープ。
底引き網を引き上げると、中から出てきたのは魚ではなく、緑色の「かご」。
次から次へと出てくるかご。これは、韓国の密漁船が仕掛けた漁具などを撤去する海底の清掃作業だった。
韓国の密漁船の取り締まり映像には、密漁船が網を切り離し逃走する様子が映っていた。
巡視船の追跡を受け、現行犯逮捕されたが、切り離した網は海底に残された状態になっていた。
さらに悪質なことに、韓国の密漁船は、高値で売買されるズワイガニなどを狙い、日本では許可されていない刺し網を仕掛けていた。
海底清掃を行う福本吉彦船長は「また、韓国の刺し網の残骸(ざんがい)がかかってきました」、「魚もいなくなるし、網を破いたら何十万円、何百万円の修理代。この掃除は、毎年続けていかないと。もしやめたら、韓国船に日本海乗っ取られるわ」と話した。
放置された漁具の被害は、さらに広がっていた。
放置された漁具が海中の生物を傷つける、「幽霊漁業」。
こうした深刻な漁業被害を受け、各地の漁協では、漁具の撤去作業を実施している。
兵庫・但馬漁協でも、2009年6月から8月にかけて、60隻が交代で海底の清掃にあたっているという。
7日間の清掃作業を終えた漁船には、撤去された大量の漁具が積まれていた。
カニなどを狙った刺し網や、バイガイを採るためのかごが、トラックいっぱいに積まれた。
かごはおよそ2,000個、そして刺し網やロープなどは、2トントラックで8台分にも及んだ。
但馬漁業協同組合の吉岡修一組合長は「もっと日本の監視船が徹底してですね、拿捕(だほ)するなり、あるいは日本政府が韓国(政府)に対して、(こうした)実態をやはり上の方にあげてもらわないと、解決しないと思いますね」と話した。
水産庁によると、日本海の暫定水域近くで回収した刺し網は、2000年からの7年間で、4,535kmにものぼる。
4,535kmというのは、北海道と沖縄を往復するほどの長さに相当し、今も海の生物に被害をもたらしている。

(08/12 20:37)


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