高校生の格闘技イベント「K-1甲子園2009 KING OF UNDER 18 -FINAL16-」が国立代々木競技場第二体育館(東京都渋谷区)で開催され、スーパーファイトにK-1甲子園OBの才賀紀左衛門選手(20)が登場。プロのリングでも活躍する高校生、小林幸太選手(16)を相手に判定勝利をおさめた。試合後の会見で才賀選手は、漫画「空手小公子 小日向海流」(馬場康誌著・講談社)に登場する高速のフェイントで相手を惑わせる技「影分身」を練習してきたものの、不発に終わったことを明かし「一回KO勝ちしか考えていなかった。相手をナメていた」と悔しさをにじませた。
試合は一回序盤、才賀選手のパンチの技術が光った。積極的に前に出る小林選手に対しフック、ストレートと打ち込んでいく。中盤、小林選手が鼻から出血しドクターストップがかかる。その後、小林選手の組み付きが目立つようになり、試合はたびたび中断。レフェリーから口頭注意が与えられた。
しかし二回以降も小林選手の組み付きは続けられる。中盤、小林選手のキックがローブローとなり、試合は再び一時中断。度重なる組み付きにいらだった才賀選手が、小林選手をリングに投げ倒す一幕もあった。
三回、今度は才賀選手のキックがローブローとなり、またも試合は中断。小林選手の組み付きも収まらず、小林選手にはレフェリーから減点1が与えられた。判定は3-0で才賀選手の勝利だったが、流れのないこう着試合だった。試合後の会見で才賀選手は「相手に組まれても外せなかった」と反省を見せ「しょうもない試合をして、すみません」と頭を下げた。
才賀選手は07年大みそかに開催されたK-1甲子園でデビュー。端正な容姿と豪快な足技で人気を得た。デビュー後の戦績は7戦3勝2敗2分け。高校時代から愛読する漫画「空手小公子 小日向海流」を「ぼくの教科書」と語り、昨年から新刊の帯にコメントを寄せるとともに、得意の足技などを披露している。【長岡平助】
2009年8月11日