2007年07月21日
浜岡原発の敷地を走る断層について
浜岡原発リポート
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hamaoka/
浜岡5号 原子炉設置許可申請書を入手
http://senzafine.livedoor.biz/archives/24850115.html
柏崎刈羽原発には、直下に活断層が走っていたことが判明したようです。
さて、上のリンク先で見られるように、静岡県の浜岡原発の敷地内にも断層が何本も走っています。
これらは「浜岡」のHをとって、「H断層」という名前が付けられています。
「浜岡原発リポート」のトップページにも目立つように掲げています。
作者の意図通り、この図を見てびっくりする人が多いようです。
しかし、浜岡原発が恐れる「東海地震」は、この断層が引き起こすわけではありません。
地底に、プレート境界(厳密には、それらがくっついているところ=アスペリティー)があり、そこで地震が発生すると予想されているのです。
ですからこの断層が活断層(=地震を引き起こす断層)かどうかというのは、実はそれほどの問題ではありません。
しかしこの断層が「活断層」だと分かったら原発は止めなくてはいけなくなるし、東海地震の時、動いたりずれたりしたら危険だということで、ずいぶん専門的な議論がありました。
しかし、その議論のはるか以前に、直下に大地震を引き起こすプレート境界があるということで、ここは原発の立地も運転も許されないのです。
議論の余地が無いのです。
しかもひとつの(活)断層は地震を起こすか起こさないか分かりませんが、想定東海地震震源域(プレート境界)は、必ず地震を起こすと考えられています。
しかもそれには一定のサイクル(約150年)があり、ある程度の「予想」はできるのです。
しかも、規模はM8クラスです。
だから、この「H断層」に関して無駄な議論を費やしてしまったかも、という気もします。
ただ、議論にあったように、東海地震が起こったとき、新たな断層(地割れ)が生じるより先に既存の断層が動くだろう、というのが専門家の見解です。
その場合、この断層が、原発の施設に致命傷を負わせる可能性があると考えられます。そういう意味でこの断層は怖いのです。
中部電力は、原発の敷地が一枚岩のように均一に揺れる、というようなことを言っていました。
ただでさえ脆弱な土地ですから。そんなことはありえないと思います。
というわけで、浜岡原発の場合は、世界有数の震源域の真上なわけで、繰り返しますが、議論を待たず止めなくてはいけない原発であり、あってはいけない原発なのです。
だから、H断層については、僕もいろいろと書いたのですが、議論に振り回されてしまった感がなきにしもあらずです。
H断層に、全国の関心と知恵を!
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50570513.html
断層の存在の意味を無視する中部電力
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50562245.html
南海地震のときも原発付近は地割れが多数
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50558762.html