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大毅、赤字必至でノーギャラ世界戦?

 世界戦が決まった弟・大毅(右)に「ネクタイ締めて営業まわりするで!」とサポートを約束する亀田興毅=東京・銀座マリアージュ
 世界戦が決まった弟・大毅(右)に「ネクタイ締めて営業まわりするで!」とサポートを約束する亀田興毅=東京・銀座マリアージュ

 「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(デイリースポーツ後援・10月6日、大阪市中央体育館)

 WBA世界フライ級11位・亀田大毅(亀田)が10日、都内で会見し、10月6日に同級王者デンカオセーン(タイ)に挑戦することを正式発表した。大毅の世界戦は07年10月の内藤大助(宮田)戦以来2度目で、亀田ジムとしては初めての世界戦自主興行となる。王者のファイトマネーや会場費など、興行にかかる総費用は約1億円。現時点で大幅赤字が見込まれ、大毅が「ファイトマネーなし」の世界戦を強いられる可能性が出てきた。

  ◇  ◇

 2年ぶり2度目となる晴れの世界戦の会見で、大毅が“ピンチ”に立たされている状況が明らかになった。亀田ジムの五十嵐紀行会長(34)は「思った以上にお金がかかった。大毅のファイトマネーが払えるかどうか」と不安げな表情を浮かべ、「払えなかったらごめんな」と隣に座る大毅の肩に手をやった。

 五十嵐会長によると“赤字興行”の最大の要因は王者のファイトマネーだという。フライ級の世界戦では通常王者に支払われる額は1000万円前後が相場。ただ亀田の名はタイでも有名で、王者陣営が破格の額を要求してきた。関係者によると、通常の3倍以上の3000万円を超えるファイトマネーという。

 王者のファイトマネーに、会場使用料やレフェリー、ジャッジの渡航費、その他警備員などの人件費が加算され、総額1億円近くになるという。今試合はTBSが放送する予定で、この放映権料とチケットの売り上げで損失を補てんする。チケットは今月13日に発売開始され、チケットの売り上げいかんでは大幅な赤字が見込まれる。

 07年10月の世界戦では1億円近くのファイトマネーを手にした大毅が一転“ただ働き”の危機に直面。それでも大毅は「ここまで来れたのもサポートしてくれた人のおかげ。あとは俺がやるだけ」と意に介さなかった。内藤戦では反則行為を繰り返す失態を露呈したが「“人間的な社会”を学んで、この一年は結果を残してきた」と精神的な成長をアピールした。

 一方、会見に同席した兄・興毅は自ら“営業マン”となって資金難に立ち向かうことを宣言。「デンカオセーンは最初、俺のターゲットやったから気持ちは複雑やけど、決まったからには大毅にベルトを取ってほしい。亀田家の長男として出来ることをする。大毅のために営業もやる。バンバン広告を取ったるで」と全面バックアップを約束した。

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