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伊良部、セ・パ復帰本気で目指す!

 笑顔で記者の質問に応える伊良部=高知市東部総合運動場
 笑顔で記者の質問に応える伊良部=高知市東部総合運動場

 プロ野球独立リーグ、四国・九州アイランドリーグの高知に入団が決まった伊良部秀輝投手(40)が10日、高知市東部総合運動場野球場で入団会見を行い、NPB復帰を目指す考えを示した。契約は今シーズン終了までで、背番号は14。今年6月に米独立リーグのロングビーチ・アーマダで、5年ぶりの現役復帰を果たしていた。日本復帰戦は23日の愛媛戦(高知球場)に決まった。

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 伊良部はマジだ。「やるからには日本のトップリーグを目指したい」。力強く言い切った。

 日本復帰の理由を「ここで投げた方がスカウトが来てくれると思った」と説明した。まずは9月に終了する四国・九州ILのシーズンで活躍すること。その上で10月のフェニックスリーグに出場するIL選抜入りを果たし、プロの2軍と対戦してアピールすることが最大の狙いだ。

 会見後、早速ブルペン入りし、フォーク、カーブ、チェンジアップを織り交ぜ、捕手を立たせて68球、座らせて31球。03〜04年の阪神在籍時には110キロ台だった体重も、90キロ台まで減量し「28歳ぐらいのときまで落ちた」と胸を張る。

 高知での給料は月給16万円(推定)で10月まで3カ月間支給される。メジャー時代には最高で約5億円の年俸も手にしたことがある男が、金よりも夢を選んだ。1月、米国ロサンゼルスで前阪神の伊代野(現高知投手)にコーチを依頼され、投球の手本を見せるうちに、情熱がよみがえった。

 引退の原因となった古傷の右ひざに負担がかからないよう、投球時に右足のかかとを上げるヒールアップをやめ「肩、ひじにトラブルはない。投げ方をまったく変えて、ひざも痛くない」と確かな手応えをつかんだ。

 4月から地元の草野球に参加し、アーマダと契約。6月に復帰した。10試合に先発し5勝を挙げ、防御率は3・58。球速も「アベレージで142〜6キロ」といい、65イニングで66個の三振を奪うなど、かつての輝きを取り戻しつつある。

 もう一度、NPBのマウンドに立ちたい。「日本の中で投げ続けていくことが一番だと思う」。日本人最速の158キロの記録を持つ伊良部が、本気でカムバックを目指す。

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