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【格闘技】

TAJIRI優勝候補撃破 禁じ手毒霧でバーナードに勝つ

2009年8月8日 紙面から

難敵バーナードを破り、してやったりのTAJIRI=広島サンプラザで

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 真夏の祭典、新日本プロレスのG1クライマックス開幕戦で大波乱が起こった。ハッスルから参戦のTAJIRI(38)が優勝候補のジャイアント・バーナード(36=米国)にフォール勝ち。初出場初優勝に大きく近づいた。大会は全8戦。14選手がA、Bの2ブロックに分かれてリーグ戦を行い、各上位2人が最終戦(16日・両国国技館)決勝トーナメントを戦う。

 175センチ、85キロのTAJIRIが198センチ、150キロの怪物を陥れた。バーナードの怪力に一方的に攻められていたTAJIRI。だがこれは、わなだった。アクシデントでレフェリーが転倒したすきに、緑の毒霧を噴射。視界を奪われ、苦しむ相手に、トラースキックをたたき込み、とどめを刺して、してやったりの表情を浮かべた。

 TAJIRIのG1出場の契約書には「毒霧の使用禁止」の条項が入っているという。だが本人は「みんな契約違反してるじゃん」と素知らぬ顔。そしてWWE時代にオーナーのビンス・マクナホン氏から「リング内ではレフェリーは神だ」と教えられたことを引き合いに出し、「神をだませば、すべてはこっちのものだ」と、うそぶいた。

 とはいえ、新日本のリングに立っているのはインリン様のイン乳を飲まされ、高田総統と抗争を繰り広げたハッスルコメディアン路線のTAJIRIではない。「あのバーナードに勝っちゃったぼくは、もっと強いのかな。でも、新日本の選手はなめてかかれない」と言い残し、試合中に痛めた腰の治療に向かった。その後ろ姿には、本気でメジャー団体の看板タイトルを狙う実力派レスラーのオーラが漂っていた。 (大西洋和)

 

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