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萌え寺? ブームに沸く東京・八王子市の「了法寺」

7月29日15時4分配信 産経新聞

萌え寺? ブームに沸く東京・八王子市の「了法寺」
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了法寺の“萌えキャラ”看板を描いたとろ美さん(右)と中里住職(写真:産経新聞)
 美少女キャラクターのイラストを商品やサービスなどに使う“萌えキャラ”ビジネスの経済効果は総額900億円ともいわれる。その萌えキャラがついに仏教の世界にまで。東京都八王子市の「了法寺」が、境内の案内看板や携帯サイトのイメージキャラに萌えキャラを起用したところ、連日20−30人のファンが全国から訪れているという。

 了法寺は先月、同寺の案内看板などに、アキバオタクに人気の歌手兼漫画家、とろ美さんが描くキャラクターを採用した。これがネットの掲示板などを通じて一気に広まり、記念撮影目的のファンが連日訪れるようになった。とはいえ、場所柄ワイワイはしゃぎまわることもなく、一様に礼儀正しくお参りして引き上げるのだという。

 寺院としては初めて萌えキャラの起用を決めた住職の中里勝孝さん(45)は、「市内の業者に『分かりやすい案内看板を』と発注したところ、提案されたのがこのキャラクター。当初は大いに迷いましたが、いまはお任せしてよかったと思っています」と話す。

 「業者から、とろ美さんの同人誌を見せられたときは、ただただ驚きました。しかし、お寺は本来、常に開かれた場所です。こういう親しみやすさも良いのかなと思いました。結果的に、これまで法事や墓参り以外にお寺と無縁だった若者たちを引きつけ、お参りしてもらえるようにもなりました。本当にありがたいことです」

 ただ、寺院の場合はいくら拝観者が増えても、企業の萌えキャラほどの経済効果をあげることはできない。それでも中里住職は「私の願いは、仏様の前で手を合わせていただくことだけ。もともと、お金もうけのためにこのキャラを採用したわけでもありませんから」と穏やかに語った。同寺では拝観者への感謝を込めたお土産がわりのミニグッズ提供も検討しているという。

 同寺の依頼で、弁財天をイメージした「とろ弁天」、鬼子母神をイメージした「まま」、住職をイメージした「ちびねん」などのキャラを生み出したとろ美さんも、寺からの突然のオファーに最初は驚いたという。

 「それでも、ご住職のお話では仏像や歴史としては決して失礼なことではない、むしろすごく光栄なお話と思えたので、仏教のキーワードをしっかり踏まえてイメージを壊さないように、そして新しい印象を与えられるように描きました。皆さまに飽きられずに何度も見に来ていただけたら本当にうれしいです」

 キャラクターは携帯サイトでも公開中で、キャラの壁紙をダウンロードできるほか、お参りの方法や同寺までの地図なども掲載されている。このキャラを地域活性化に起用しようという声もあがっているという。

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最終更新:7月29日15時4分

産経新聞

 

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