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『メッセサンオー稲越のテレビゲームの売りかた』

第30回:予想を遥かに超えた状況。

こんにちは。
秋葉原のゲームショップ“メッセサンオー”の中の人、稲越です。

あまりネット記事をネタにするのはどうかと思ったけど、さすがにコレは無視できない。そうですか……ビックさん2980円ですか。そうだよなぁ先週、有楽町店のゲーム売場に行った時のコーナー展開を見て「先は流そうだな」と感じたんだけど……。お盆明けを“待たずに”っていうより“待てなかった”っていうところか。仮に通常版の仕入れ本数を30000本として、ここまでやるからには消化率はよくても50パーセントか? 1本当たりのマイナスを2000円強で計算すると……通常版だけで3000万円以上の赤字ですか………。担当バイヤーの心中を察するよ。こうなると気をつけなきゃいけないのがロボット型検索エンジンで市場の最安値が強制的に反映されるという噂があるアマゾンの価格。ここが同じ価格になると、いまは“ビックがやっちまった”で済んでいるのが一気に市場のスタンダード価格になっちまうからなぁ。検索引っかからないといいな。無理かなぁ。
それにしても長年ゲーム業界に携わっているけど、ここまで価格が急落するソフトは5年に一本出るか出ないかで、前回記憶にあるのは天馬墜落と言われ、第2弾って合併なの?と思ったプロジェクトペガサス『機動戦士ガンダム 一年戦争』。あの時は別の会社にいたんだけど、「秋葉原がエライことになっている!」「午前と午後で売価が変わった!」と社内が騒然となった覚えがあるよ。あの時と違うのは、『ガンダム』は出荷されたソフト在庫のほとんどがお店にあって、個店単位の処分が終われば沈静化したのに対して、『モンスターハンター3(トライ)』はお店の在庫+流通在庫があることなんだよ。つまりお店の処分が終わったところで問屋の在庫がまだまだあるもんだから、いつまでたっても市場からソフトがなくならないという、それはそれは恐ろしい状態が続くんだよ。Wiiサードパーティーソフトの起爆剤と期待されていた分だけ外した時の威力もハンパないわな。でもね、お店の人間は誰しも損をしようと思って商品を仕入れ・販売しているわけじゃないんだよ。お客様にTVゲームを楽しんでもらいたくて一生懸命に店頭の飾り付けやPOPを書いているんですよ。今回は残念な結果となって悲しいけど、販売価格の暴落=ゲームが詰まらないとかでは決してない……(ごめん、買ってプレイしていないからちょっと自信ないや)と思う。だって40点満点じゃないか!(爆)

最後に店頭イベント情報です。 
 

★メッセサンオー体験会スケジュール★


■ Xbox 360用ソフト『ドリームクラブ』店頭体験イベント

日時:8月22日(土)午後1時〜午後5時&8月23日(日)午後1時〜午後5時予定

※イベント両日午後3時〜ホストガールたちにより名刺配布が行われます。名刺は数に限りがございます。なくなり次第終了となります。また、諸事情により配布時間は変わる可能性がございます。あらかじめご了承ください。



※メッセサンオーの公式サイトはこちら

プロフィール

秋葉原の老舗ゲームショップ、メッセサンオーにて家庭用テレビゲーム売り場を取りまとめる。趣味はアジア旅行とテレビゲーム収集。最近の悩みは増えつづけているS.I.C.フィギュアが自室を侵食していくことと、ピンク色の仮面ライダーになじめない自分。