2009年08月09日
ビストロ・ヴァンテール (札幌) 仔羊一頭買い
札幌フレンチのレベルの高さは、行くたびに驚きですが、
観光客だと小さな店の情報はあまり入らないので、
ひらまつグループの「バエレンタル」とか、「コートドール」
といったグランメゾンに流れることが多いみたい。
確かに円山の2大グランメゾンは、間違いないと思いますが、
札幌中心街のフレンチも、アクセスいいし尋常じゃないです。
クオリティの高さはもちろんですが、なんせリーズナブル♪
去年OPENしたすすきのにある「ビストロ・ヴァンテール」は、
料理も北海道産のガチ使いで、マサさんの美学が伝わってきます。
りょーじからも聞いてたけど、確かにヤバい。
店名には、ビストロって入ってますが、東京の感覚で言うと
全然ビストロじゃないッス。札幌だと“ビストロ”と謳うほうが
人が入りやすいから付けてあるらしーんだけど。
5大シャトーだけで何本あるっていってたかな、
セラーは1200本以上のワインで存在感出してるし、
カトラリーもクリストフルで、公式レストランにも
認定されている。店内は柔らかな光で上品に
演出されていて、ハレ使いしても全然アリだね。
ヴァンテールは、北海道でも数少ない
仔羊を一頭買いしてるフレンチなんで、
この時期は羊ハズさないように!!
ロニョンやハツといった部位も食べれるし、
予約の時に頼んでおけば、脳みそもイケ
ちゃいます。羊の脳みそは、前にフィレンツェで
フリットにして食べたけど、ワインがすすみそうな
白子系の味なんで、是非チャレンジを!
(オレが食いたかった〜)
それと、ルイ・ロデレールをなみなみと注ぐ、
ハチミツのソルベのシャンパンデザート。
このハチミツの香りの高貴なこと!!
瓶をみせてもらったら、中毒患者みたいに、
何度も香りをかいじゃいました。
羊攻めの人は、アラカルトだとペース配分
難しいので、予約のときに「羊入れつつ
コース組んじゃってください」ってお願い
するのがいいと思います。あと、折角なので
コース組むお願いするなら「●●(東京など)から
来るので、北海道素材ガチでお願いします」くらい
プレッシャーかけてもいいんじゃないでしょうか。
ワインは、ホールにマサさんがいるので、
ボクの場合は投げっぱなし。ただ、アペリティフの
ルイロデレールがグラスで1100円なので、
コヤツを飲みながらワインリストを眺めつつ、
後は値段のレンジだけ伝えて、相談しちゃうのが
いいと思います。
しっかし、ニースの松嶋シェフとか、パリの「ステラマリス」から
タテルヨシノシェフ本人呼んでイベントしたりとか、札幌のオーナー店で、
こんなことしちゃうって正直スゲーです。東京でもヨシノさんの居るとき
確実に狙おうとしたら、フェアになっちゃうくらいだもんね。
彼らを呼んでいるのは、(●●ホテル的な)資本の力じゃなく
マサさんの想いだったり、店の目指すビジョンに共感
できるからなんですよね。
そういう店が、比較的リーズナブルに近くに
ある札幌の環境ってうらやましーです。
様々なところから見える美学が、あまり
Priceに反映されていないように見えちゃうのは
東京物価に慣れてるからなんでしょうか?
ぶっちゃけ顧客的には満足度高いんですが、
回収ポイントが見えず「大丈夫ッスか!?」とも
聞きたくなりますw
能書きが長くなりましたね、念願のヴァンテールだったんでw
この日に行った時も、早いうちから予約で満席だっただけど、
札幌人気ブロガーのリコちゃんと一緒ということで、
無理言って、一番端の席を作ってもらったんです。
ビストロヴァンテール BISTRO VENTER
〒060-0063 札幌市中央区南3条西2丁目KT3条ビル1階(都通り沿い)
TEL. 011-232-2022
スンゲー直前までスケジュール決められなくて
ワガママしちゃいましたが、金・土の夜は満席なので、
東京とかから行くヒトは予約マストな感じで。
じゃ、レポはじめますか。 → blogランキング
---------------
・・・・って、無理やり席を作ってもらったオレでしたが、
初訪のくせに思いっきり遅刻やらかしちゃいました。
トラベラーのみなさん、札幌の開放感気をつけましょうw
やー、アレなんす。つい昼から鮨つまんで日本酒呑んで、
天気いいからって動物園せめてたんですよ。
そりゃ、アガるじゃないっすか
なんせ始発のエアーで札幌入りなんで4:30起きっすから。
いつも以上にオチるってもんです。オチることは
想定済みだったんだけど、まさか目覚ましのセッティング
間違えるとは......
初対面のリコちゃん、(一応)笑って許してくれてありがとう。
隣のテーブルとスタートかぶっちまったオレは、「やっべー、
後でマサさんにシメられるゎ」とテーブルの下で足を震わせて
おりましたw
おかげで、アミューズの味は飛んでます。
ルイロデレールが喉を流れていく冷たさが、
本当に気持ちよかった。
前菜は北海道の爽やかな夏っぽいイメージで
尾長鯛のタルタルとブロッコリーに雲丹を添えて
タルタル好きにはたまりません。
やっぱフレンチは外で食べるのがいいな〜
前菜の2皿目から、早速羊が登場です。
足寄 石田めん羊牧場 仔羊のアキレス腱、
舌と首肉など カルパッチョ風 サラダ仕立て
「ん、羊のカルパチョですか!?」って、
思わず聞きなおしました。
さすが、一頭買いのお店です。
香草の効き方もバランスよく、
あんま癖を感じません。
もし最初に言われなかったら、何の
カルパチョだったか答えられなかったな、多分。
魚料理は、温製アナゴのテリーヌ 真イカのソテー添え
ハウスワイン(ピュリニーモンラッシェの名家、オリヴィエルフレーヴが造る)の
シャブリ レ・ドー・リヴァー2006とのマリアージュもキマります
詳しいバックグラウンドはコチラ
すんげー手がかかっています。
テリーヌの上に乗っているイカのソテーが、
ソースの印象をより際立たせてくれるんですよね...
コレだけでもリベンジしたい。
本日のというか、今回の旅行のクライマックスがコチラ。
足寄 石田めん羊牧場 仔羊のロティとグリエ 様々な部位を一皿に
やー、どーっすか。
美しすぎませんか、この仔羊達。
キャレがうまいのは当然ですが、
串刺しのハツやロニョンも脇役としてはかなりの個性派。
ガルニも道産の花ズッキーニとキャスティングがヤバ過ぎ。
美しきフルマージュ達
さて、デセールはどうしましょ?
そしてデセールは、一番下のシャンパーニュを贅沢に使った
ハチミツのシャーベットとフルーツにシャンパンのジュレを加えた
爽やかな一皿。とにかくこのハチミツの存在感が素晴らしく、
さっきまでもう食えん...と思っていたオレが蘇えりました。
中毒状態になったハチミツの瓶がコチラ。
キケンです、キケン過ぎます...
東京だとビビって頼めない魅力的なアラカルトも、
ここなら気軽に手が出る「ヴァンテール」。
夜はマサさんもホールに出てるので、
テンパってない時は、おしゃべりにも
付き合ってもらいましょう。
(テンパってる時多し!!w)
マサさんが居るからって言ってるのじゃなく、
ホント、スゲーいいお店ですよ。よく札幌で、
あの美学とプライドを体現し続けていると思います。
こちらの中庭もヴァンテールが用意したんです。
ふぅ〜、ほんとご馳走さまでした。
北海道ならでは! を味わうなら、
グランメゾンもいいけど、ボクはこことか、
「ラ・サンテ」の方が、ローカルっぽさが
味わえて好き。 → blogランキング