千葉市花見川区花見川、洋服店員、豊田愛子さん(61)が殺害され、次女智美さん(22)が自宅から連れ去られた事件で、千葉県警千葉北署捜査本部は22日、豊田さんの死因は刃物で首を切られたことによる失血死と発表した。豊田さんのあごの下から右耳の下にかけて、2、3カ所に深さ約5センチの切り傷があり、一部は首の骨まで達していたことから、捜査本部は明確な殺意を持って切り付けられたとみている。
豊田さんに対する殺人と智美さんへの逮捕監禁の容疑で指名手配されている住所不定、職業不詳、仲田敬行容疑者(28)が使用しているとみられる乗用車が、事件翌日の19日午前、東北自動車道佐野藤岡インター(栃木県佐野市)近くのガソリンスタンドを利用していたことが、捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は仲田容疑者が給油後に栃木県内の一般道を走行し、佐野市周辺にとどまっている可能性が高いとみて、捜査員を派遣して足取りを追っている。
捜査関係者によると、仲田容疑者が逃走に使っているとみられる車は、シルバーのトヨタ「カムリ」(多摩301ね3050)。捜査本部には22日までに、事件に関する情報約80件が寄せられたが、有力な目撃情報はないという。情報提供は捜査本部(電話043・286・0110)へ。【神足俊輔、中川聡子】
毎日新聞 2009年7月23日 東京朝刊