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アニメ主人公の家を正確に再現 建築士・鎌田さん、新庄で模型展

2009年08月04日 16:02
あのアニメの主人公の家がずらり。「ぜひ触って間取りも見てほしい」と語る鎌田顕司さん=新庄市
あのアニメの主人公の家がずらり。「ぜひ触って間取りも見てほしい」と語る鎌田顕司さん=新庄市
 「クレヨンしんちゃん」や「ブラック・ジャック」などに登場する家の模型を集めた「名作アニメ・マンガの住まい展」が、新庄市の荘内銀行新庄支店2階ギャラリーで開かれている。建築士の鎌田顕司さん(31)=同市小田島=が、本職の技術を生かし、2次元の世界を50分の1の縮尺で立体的に再現した17点を展示している。

 作品は「スラムダンク」「魔法使いサリー」「アルプスの少女ハイジ」「天才バカボン」などの主人公の自宅をはじめ、「めぞん一刻」のアパート一刻館、「釣りキチ三平」の祖父・一平の日本家屋、「機動戦士ガンダム」の地球連邦軍官舎などもある。

 住宅模型は、新築やリフォームの際、施工主に提案用などとして製作される。これを漫画の世界の住宅模型に応用した。

 きっかけは、漫画やアニメの中で建物の場面を集めて検証し、間取り図を描いた「名作マンガの間取り」(ソフトバンククリエイティブ刊)だった。この本に出合った鎌田さんが、著者の影山明仁さん(45)=岩手県盛岡市、酒田南高出身=に模型製作への協力を依頼したところ意気投合。影山さんの間取り図などデータを基に、鎌田さんが製作した。

 影山さんも建築コンサルタント・不動産会社を経営するプロ。架空の家のため、立体化すると発生する矛盾を解決しようと、外観を保つか、間取りを優先するかなど、メールでやりとりして議論したという。模型は実物の50分の1と100分の1の2つのサイズを製作した。

 鎌田さんは「県内は雪の影響で切り妻屋根ばかりだが、模型で初めて寄せ棟造りを作り、勉強になった。思わぬ収穫」と話し、影山さんは「本には50戸掲載したが、今はさらに30戸以上の間取りを図面化している」と、今後も2人による共同製作に意欲を示している。

 新庄市の展示は31日まで。100分の1サイズの模型は盛岡市のベアレン醸造所(地ビール)工場2階ギャラリーに展示している。盛岡展は9日まで。いずれも入場無料。

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