警視庁は8日午後9時すぎ、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで、女優で歌手の酒井法子容疑者(38)を逮捕した。同日午後8時ごろ、弁護士らと東京・文京区の同庁富坂庁舎に出頭。大筋で容疑を認めている。
酒井容疑者が自ら出頭してきたことについて板倉宏日大名誉教授(刑法)は「裁判では有利に働き、執行猶予がつくのではないか」と解説する。逃亡自体は罪にはならないものの、酒井容疑者を犯罪者と知ってかくまった人間がいれば犯人蔵匿(ぞうとく)罪に、かくまうよう頼んだ酒井容疑者には同教唆(きょうさ)が適用される可能性があるが、「それは1カ月以上も逃げたような場合。今回はこの罪での立件はないだろう」とみる。一方覚せい剤取締法違反は所持も使用もともに10年以下の懲役で、両方有罪でも刑は合算されず最高10年のまま。これらを総合すると「量刑は1年6月から2年で執行猶予が3−4年ではないか」。逮捕後48時間以内に送検され、その後は最大20日間拘留されるが、酒井容疑者は起訴後、釈放される可能性が高いという。