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「酒井法子」という女性が証明した「偶像崇拝」のパラドックス
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突然の集中豪雨が都心を襲った今夕のことである。パソコンの前に向かっていた小生は「APHRODITE AND THE WEASEL 」(直訳すると「アフロディーテとイタチ」であるが、一般的には「恋をしたネコ」との邦題が有名なようである)というイソップ寓話をふと思い浮かべた。あらすじはこんな感じだ。
一人の若者にメスのイタチが恋をしてしまった。気持ちが抑えられないイタチは女神アフロディーテにお願いして人間に姿を変えてもらう。絶世の美女に生まれ変わった「彼女」に魅せられた若者からプロポーズを受けたことにより、結婚という形で「彼女」の夢は叶うことになる。
しかし、挙式の最中に突然、床を駆けずり回るネズミを見つけた途端に必死でネズミを追いかけまわす「彼女」・・・美しい女性に変身してもイタチの習性までは変えられなかったのだ。初夜を前にしても「彼女」の行動は留まることを知らない。醜態に嫌気が指した若者は「彼女」の元から離れていく、という話である。
何故そんな話に想いを巡らせたのか?
今までスキャンダルがなかった「清純派女優」に対する逮捕状が交付されたとの一報を、ネットニュースで知ったことがその理由だ。
これまでの報道を総合すると、今月2日に自称・プロサーファーの高相祐一容疑者が渋谷の道玄坂付近で警視庁渋谷警察署の警察官から職務質問を受け、警察官が所持品を検査するとズボンの内側に隠し持った「粉末」が発見された。高相容疑者からの電話連絡を受けた、妻で女優の「酒井法子さん」は現場に赴いて、本人立ち会いの元で簡易鑑定により所持した粉末が覚せい剤と判明した途端に取り乱したという。一部報道では、近くの道玄坂交番に同行するよう促した警察官に対して「酒井さん」は「ここでいい」と同行を拒否し、「酒井さん」の所持品を見せるよう申し向けた警察官に対して、「(所持品検査は)任意なのか強制なのか?」などと言い寄ったとも伝えられている。
その後、「知人に預けている子供が心配なので警察署には行けない」と言い残して、「酒井さん」は同行していた知人が運転する車に乗り込んだ後、長男とともに行方が判らなくなる。
「酒井さん」の所属事務所「サンミュージック」と高相容疑者の母親が家出人捜索願を警視庁赤坂警察署に申し出た。おそらくは23年前にあった同事務所所属の「女性アイドル」の自殺が関係者の脳裏をかすめたに違いない。赤坂署は自殺あるいは自傷のおそれがあるため捜索を要する「特異家出人」(渋谷署の警察官の任意同行に応じなかった酒井容疑者の一連の言動を勘案して、渋谷署から情報を得たとすれば赤坂署は「特異家出人」ではなく容疑の関与が濃厚な「重要参考人」と判断した可能性もあるが、現段階では判らないため「重要参考人」としては詳述しない)と認定して携帯電話会社に発信記録を照会、4日夕方に山梨県身延町から携帯電話の微弱電波が発信されたのを最後にその後の消息が途絶えた。
かねてから、一部報道で「酒井さん」と逮捕された夫が今年の6月から別居しているとの報道がされていた。それによると「酒井さん」は東京・南青山のマンション、逮捕された夫は千葉の別荘に移り住んでいたという。
報道当初の「夫の逮捕に動揺して失踪した悲劇の妻」との「彼女」への見方が揺らぎだしたのは、昨日の夜からのことである。
「彼女」とともに行方不明だった長男が都内にいたことが判明、「彼女」が渋谷から行方をくらました後(今月3日)に知人に預けられていたという。更に「彼女」が新宿の量販店で化粧品などの日用品を大量に購入したとの目撃情報が警察にもたらされる。
決定的となったのは、高相容疑者が立ち寄ることのなかった「彼女」と長男が住む南青山のマンションを家宅捜索したところ、微量の覚せい剤の成分が検出し覚せい剤を吸引する器具も発見され、更に夫の高相容疑者が「妻も覚せい剤を使用していた」との趣旨の供述をしていたことから、渋谷署は「高相法子」に対する逮捕状の発付を請求、東京簡易裁判所がこれを認めた。
こうして「酒井法子さんの捜索」は、「酒井法子容疑者への捜査」にとって代わられることになったのである。
酒井容疑者は1987年に芸能界にデビュー。当時若者に大人気であった「モモコクラブ」では何度もグラビアを飾り、「やっぴー」「いただきマンモス」等の「のりピー語」で絶大な人気を博した。「さんまのまんま」に出演した彼女が手製だという肉じゃがを携えて明石家さんまに振る舞ったところ、さんまから「食えるもんなら食ってみい!」と返されて彼女が涙したことから、「のりピーがピーと泣きよった」とさんまが話した逸話を覚えている人は少なからずいると思う。また彼女が自ら生み出した「のりピーちゃん」というキャラクターはぬいぐるみにもなり、原宿にあったアンテナショップで発売していたこともあった。 |
可憐な「みんなの妹」として人気を得た酒井容疑者はその後、日本テレビ「星の金貨」やフジテレビ「ひとつ屋根の下」のドラマ出演で女優に開眼、最近でもNHK大河ドラマ「利家とまつ」や「ちびまるこちゃん」の実写版でも出演し、「子供を思いやるママ」のイメージを定着させていった。事実、酒井容疑者は幼いころに母親と死別し父親の下で育てられたが、その父親も彼女が18歳の時に自動車事故で失う不幸を経験している。そのためか「家族愛」、殊に我が子に対する想いも相当に強かったようである。
アイドル時代の酒井容疑者を知る世代にとって、今回の事件に愕然としたに違いない。それほどファンというほどではなかった小生でも正直落胆したことは否めない。「か弱きアイドル」から「実力派女優」、そして「優しい母親」へと同年代の女性から羨望の眼差しを得ていた一人の女性が、陰で覚せい剤に溺れていた生活を過ごしていたならば、残念という他ない。
結婚した高相容疑者の影響があったという向きもあろうが、そんなことは些かも問題ではない、既に自立した大人の人間なのだから・・・。
それまで「芸能人」として周囲の期待に応えてきた実績を考慮すべきというのもまた、言い訳にはならない。それは芸能界で活躍する芸能人の誰もが、いろいろなプレッシャーや葛藤のなかで切磋琢磨して、あるいは助け合いながらやっている「当たり前」のことなのだから・・・。
「のりピー」という偶像に抱いたイメージを壊されないために、永久に酒井容疑者が現れない事を願うかつてのファンは一人もいないはずである。今はただ生きていること、そしていつの日にか彼女の口からファンに対して真摯な説明をすることを願うばかりだ。
千葉県知事も待っているそうですよ。
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