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中国、北朝鮮への影響力「思ったほどない」 英国連大使

 「中国は我々が思うほど北朝鮮への影響力を持っていないのではないか」(ソワーズ英国連大使)。国連安全保障理事会が進めている対北朝鮮決議案の調整では、微妙な中朝関係を背景にした中国の苦しい対応も目立っている。

 中国は北朝鮮の暴走を止めることができる唯一の国とみなされ、日米などは強い影響力を行使するよう求めてきた。だが、北朝鮮は今回、中国の制止も聞かずに核実験を強行。安保理協議では、制裁強化に一定の理解を示しながらも具体策では「本国政府の指示が来ていない」と旗幟(きし)を鮮明にしていない。

 中国の対応には「北朝鮮の独裁政権崩壊による混乱が中国に波及することを真剣に懸念している」(ソワーズ大使)との分析がある一方、中国の張業遂国連大使と話す機会も多い西側外交官の1人は「中国は北朝鮮に対する影響力を過大評価してほしくないようだ」との印象を語っている。(ニューヨーク=中前博之) (23:43)

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