2007年07月10日
当ブログを続けるに当たって私が最も重視しているのは、日本の既存メディアでは読めないような珍奇な話や仰天ニュースを題材にして記事を書くことである。海外ニュースを取り上げるようになった当初は、既存メディアと被ることも多かった。
だが、ある程度続けていると、どういう海外ニュースが日本では伝えられにくいかがだんだんとわかってきた。確かに伝えられにくい系統のニュースが存在する。そして、日本のメディアが取り上げない海外ニュースがあるからこそ、当ブログのようなサイトにニッチが与えられている。
日本のメディアが海外発の特定のニュースを取り上げないケースというのは、次の2つに大別できそうだ。(ただし、あくまで海外仰天ニュース系サイトの管理者としての経験に基づく経験則であることをお断りしておく)。
当ブログの記事のうち、感動系・美談系の記事(その中には筆者快心の記事も多いわけだが)は、ほとんどが上記の (A) のパターンである。逆にエロ系・犯罪系の記事は (B) の場合が多い。
さて、国内で起きた事件や出来事でも、上記の (B) のようにマスコミが避けようとする場合があるのではないかという疑惑がネットでは高まっている。
日本のメディアは、たとえば例の心斎橋事件のことを第一報以来、積極的に伝えようとしていないように見える。あの事件に限らず、普段ならしつこいほど続報が伝えられるほどの重大事件あるいは話題性の高い出来事のはずなのに、ぴたりと報道がやむこともある。それどころか、第一報すら伝えられない重大事件も実際には少なくないのかもしれない。
以前も触れたが、ネットの普及により報道姿勢の不自然さが浮き彫りになってきた面が大きい。以前から、あまり伝えられない事件というのは存在していたはずだ。
だが、世界一の“偽札鑑定人”として知られる松村喜秀氏は、日経BPのSafety Japanサイトでコラム連載を開始するに当たって、次のように警鐘を鳴らしておられる。
私が近頃危惧しているのは、まさに松村氏が指摘しておられるこの構図である。テレビや新聞だけを情報源としている人たちは、水面下で大変なことが起きていようが知る由がない。
特定の事件や動向を日本のメディアが伝えようとしないのには、もっと大きな理由があるのかもしれない。だが、松村氏が言われるように「多くの日本人の犯罪に対する意識や自衛力が低下」してしまってもよいのだろうか? メディア側の事情の方が、一般人の身の安全より重要というわけだろうか?
一方、報道の不自然さをネット上で問題視する人たちも、自ら取材できる立場にはなく憶測と想像で論理を展開してしまうため、逆に情報が錯綜して真実から遠ざかってしまいかねない傾向がある。それに輪をかけて、利害を持つ団体や企業(もしくは依頼を受けた専門業者)により情報工作合戦が展開されることもある。
なお、事件のことを伝えてはいても、オブラートがかけられているケースも多い。表現が曖昧なため被害状況が実際より軽めに伝わってしまったりする。私の身内が以前、数人の暴漢に襲われたケースでは「全治3週間」と報じられた。しかし、その身内は片目を失っている。
日本のメディアが海外発の特定のニュースを取り上げないケースというのは、次の2つに大別できそうだ。(ただし、あくまで海外仰天ニュース系サイトの管理者としての経験に基づく経験則であることをお断りしておく)。
- (A) そのニュースを単に関知していない場合
海外の大手通信社が報じておらず、現地のローカルメディアだけが報じているニュースは、どんなにインパクトが強くても、めったなことで日本のメディアに取り上げられない。要するに、よほどつぶさに世界中のローカルニュースをウォッチする担当者がいたりしない限り(あるいは、その現地にたまたま特派員がいたりしない限り)、そういうニュースがあることを日本のメディアが知りえないからである。
近頃、当ブログをネタ元として参照している雑誌、タブロイド紙、テレビ番組製作会社などもあったりするらしく、ネット上で当ブログが最初に取り上げたネタが記事や番組で使われたりするケースも増えている。最近では、「コアガズム」、「1万2千本のペニス」、「女にのみ男を選ぶことができ、男は女からの求婚を絶対に拒否できないオランゴ島」などのネタがそうである。
また、どうやらお蔵入りになってしまったらしいある企画に絡んで、「信じられないような奇跡的な話を取り上げている某番組」の製作スタッフが出版社経由で当ブログを紹介され、記事をチェックしておられた時期がある。そのころ、「同姓同名の女性2人が話をしてみると、本人、父、子供の誕生日がすべて完全に一致、境遇もそっくりだった」の話がその番組にしては珍しく口頭のみで紹介された。時期は後になるが、「少年が命を救った女性は、7年前に少年の命を救ってくれた女性だった」の記事で取り上げた話に至っては、今年の2月(記事作成から1年後)にあの番組で映像化されている。
かといって、単にネタを見つけてきて読み物風に“加工”して紹介しているに過ぎない当ブログの立場上、なんら文句の言えることではない。むしろ、情報収集のお手伝いが出来て光栄だと思っているくらいである。
ただし、当ブログをネタ元として参照した既存メディアが、英文ソースにはない“加工”や味付けをそのまま採用していることもあるので面白い。
- (B) ニュースの内容に当たり障りがある場合
海外の大手通信社が報じているニュースは、当然のことながら、日本のメディアでも伝えられることが多い(特にロイターの場合はそうである)。
だが、当ブログでは、海外の大手通信社が伝えているニュースであっても、日本のメディアがパスするであろうと予測できる場合は積極的に取り上げている。これらは、たいてい、お茶の間のテレビに不向きな内容のニュースである。
エロや残虐などの要素が著しいニュースは、よほどの大ニュースでない限り、日本のマスコミにスルーされる。(注:大ニュースの場合は、性的行為や残虐行為の詳細を伝えなくても、十分にニュースになる)。
特に、性的な記述に関しては、欧米のメディアの方が表現の自由度がはるかに高い。あちらの新聞ではsexやpenisやejaculateなどの語句が一面の見出しであろうと、必要とあらば躊躇なく使用される。こういった報道を日本語化して、なおかつ日本のマスコミの表現ガイドラインに準拠させるのは至難の業であったりもするはずだ。
当ブログの記事のうち、感動系・美談系の記事(その中には筆者快心の記事も多いわけだが)は、ほとんどが上記の (A) のパターンである。逆にエロ系・犯罪系の記事は (B) の場合が多い。
さて、国内で起きた事件や出来事でも、上記の (B) のようにマスコミが避けようとする場合があるのではないかという疑惑がネットでは高まっている。
日本のメディアは、たとえば例の心斎橋事件のことを第一報以来、積極的に伝えようとしていないように見える。あの事件に限らず、普段ならしつこいほど続報が伝えられるほどの重大事件あるいは話題性の高い出来事のはずなのに、ぴたりと報道がやむこともある。それどころか、第一報すら伝えられない重大事件も実際には少なくないのかもしれない。
以前も触れたが、ネットの普及により報道姿勢の不自然さが浮き彫りになってきた面が大きい。以前から、あまり伝えられない事件というのは存在していたはずだ。
だが、世界一の“偽札鑑定人”として知られる松村喜秀氏は、日経BPのSafety Japanサイトでコラム連載を開始するに当たって、次のように警鐘を鳴らしておられる。
こうした状況になって、痛切に感じることは日本では重大な犯罪情報が報道規制を受けてなのか、隠されてしまい、その結果、多くの日本人の犯罪に対する意識や自衛力が低下してしまったことだ。
【引用元URL】http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/ea/01/index.html
私が近頃危惧しているのは、まさに松村氏が指摘しておられるこの構図である。テレビや新聞だけを情報源としている人たちは、水面下で大変なことが起きていようが知る由がない。
特定の事件や動向を日本のメディアが伝えようとしないのには、もっと大きな理由があるのかもしれない。だが、松村氏が言われるように「多くの日本人の犯罪に対する意識や自衛力が低下」してしまってもよいのだろうか? メディア側の事情の方が、一般人の身の安全より重要というわけだろうか?
一方、報道の不自然さをネット上で問題視する人たちも、自ら取材できる立場にはなく憶測と想像で論理を展開してしまうため、逆に情報が錯綜して真実から遠ざかってしまいかねない傾向がある。それに輪をかけて、利害を持つ団体や企業(もしくは依頼を受けた専門業者)により情報工作合戦が展開されることもある。
なお、事件のことを伝えてはいても、オブラートがかけられているケースも多い。表現が曖昧なため被害状況が実際より軽めに伝わってしまったりする。私の身内が以前、数人の暴漢に襲われたケースでは「全治3週間」と報じられた。しかし、その身内は片目を失っている。
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1. ホーム/2007-07-10 [ とんかつ3号 隠れ亭 ] 2007年07月10日 07:20
おはようございます。 最近聞き飽きたもの 選択肢 投票 ビリーズブートキャンプ その他 日本のメディアに取り上げられにくい系統の海外ニュースをネタにしてきた立場から「報道の不自...
2. [ニュース][マスコミ] 犯罪を知らなさすぎる日本人 : SAFETY JAPAN [ 昨日の風はどんなのだっけ? ] 2007年07月11日 00:31
日本のメディアに取り上げられにくい系統の海外ニュースをネタにしてきた立場から「報道の不自然さ」を眺めてみる : なんでも評点 まあ痴漢冤罪なんかも昔からあったのに、報道されるようになったのは最近というだけですからね、海外系の話はさらに多そう、邦人が事件に巻き
3. 日本のメディアに取り上げられにくい系統の海外ニュースをネタにしてきた立場から「報道の不自然さ」を眺めてみる [ ヒッキーガエルブログ ] 2007年07月12日 14:14
ここ数日、ぼんやりとしか覚えていないけど、悪夢ばかり見ている。
ハイ、じゃぁ今日の巡回報告。
原価がものすごく低い商売とは?ニュー速クオリティさん
化粧品の話はよく聞くな。
でも高くしないと売れないらしいね??n>
<)
4. 海外 ニュースの特選ニュースをご紹介します! [ 特選ニュース速報 ] 2007年07月15日 14:07
特選ニュース速報より特選ニュースをご紹介します!内山信二最新情報・・・デブキャラは人材豊富で苦戦していた内山信二・DSを調べてみる。「株式」 好決算と消費者信頼感指数を好感/海外市場動向−(イケイケ芸能人 )
この記事へのコメント
1. Posted by エンジェル 2007年07月10日 14:06
確かに事件の第一方
だけ報道して、
それ以降の経過を
報道しない謎が残る
事件って多いですよね…
例の心斎橋にしろ、
ネイリストの謎の死など。
特にネイリストの事件は何か報道出来ない
【何か】があるのかなぁと気になってます…
そうそう☆某再現番組見た時に、すぐこちらのサイトをヒントにしてるな!って感じましたよ(^o^)
実は同じ美容室で働いていた生き別れの母娘の話ですね☆
これからもあるかな…?
だけ報道して、
それ以降の経過を
報道しない謎が残る
事件って多いですよね…
例の心斎橋にしろ、
ネイリストの謎の死など。
特にネイリストの事件は何か報道出来ない
【何か】があるのかなぁと気になってます…
そうそう☆某再現番組見た時に、すぐこちらのサイトをヒントにしてるな!って感じましたよ(^o^)
実は同じ美容室で働いていた生き別れの母娘の話ですね☆
これからもあるかな…?
2. Posted by サボ 2007年07月11日 02:07
番組(過去に助けられた相手を助ける話)は別ですが、二度視たように記憶しています?。
私もその瞬間、こちらのサイトが頭に浮かびました。
参考にしたりして、放送してるのかなという思いもありました。
日本の報道、確かにすっきりしない事が多いですね。一報だけで続きが無かったり、民放各局が同じニュースを延々と流しているだけとか…。
様々な理由があるのでしょうか…。
私もその瞬間、こちらのサイトが頭に浮かびました。
参考にしたりして、放送してるのかなという思いもありました。
日本の報道、確かにすっきりしない事が多いですね。一報だけで続きが無かったり、民放各局が同じニュースを延々と流しているだけとか…。
様々な理由があるのでしょうか…。
3. Posted by Emy 2007年07月11日 15:47
確かにこのブログ、色んな人達が参考にしてるはず!
アクセス元がわかる「なかのひと」
というサービスを利用してみてはいかがですか?
アクセス元がわかる「なかのひと」
というサービスを利用してみてはいかがですか?
4. Posted by mnd 2007年07月11日 15:52
でもアメリカの報道みたいに、犯罪に対する恐怖をあおりすぎたら、そのうち日本でも銃が売られるようになるぞ
5. Posted by 2007年07月11日 16:19
国家的圧力がある場合、ってのはどうでしょう?
日中記者交換協定
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E4%B8%AD%E8%A8%98%E8%80%85%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E5%8D%94%E5%AE%9A
日中記者交換協定
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E4%B8%AD%E8%A8%98%E8%80%85%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E5%8D%94%E5%AE%9A
6. Posted by 2007年07月13日 09:59
記者クラブ制度も共同通信もうんざりです
TVのどのニュースも芸人だか女性アナウンサーだかが同じ内容を原稿棒読みで繰り返すだけ・・・
TVのどのニュースも芸人だか女性アナウンサーだかが同じ内容を原稿棒読みで繰り返すだけ・・・
7. Posted by QC 2007年07月14日 03:16
マスコミに入れてもらえないメディアの場合は、情報が入って来なくて報じられないこともあるそうです。
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