県は7日、国の地域医療再生基金を使って地域医療を立て直す2次医療圏に「八幡浜・大洲」と「宇摩」の2つの医療圏を選定したと発表した。今後、市町や地元の医療機関などと地域医療課題を解決するための事業内容を協議し、地域医療再生計画案をまとめて10月上旬に国に提出する。
同計画の期間は2013年度までの5年間。医療機関の再編や連携強化など事業内容に応じて、100億円と30億円の交付枠がある。国が承認すれば、10年1月ごろ交付が決まる見通し。
県保健福祉部によると、県内に6つある2次医療圏を、医師不足の状況▽再生の必要性▽緊急性―など5つの観点から比較検討。
「八幡浜・大洲」は、市立八幡浜総合病院の医師減少で診療機能が大幅に低下し、八西地区だけでなく大洲・喜多地区にも甚大な影響があるとし、新たな医師の養成・確保システム構築や勤務医定着を図る取り組みを盛り込む方針。
「宇摩」は、県立三島病院の現行の医療機能維持が困難であることを課題とし、三島病院の民間移譲を軸に計画を策定する。