2009-08-06
■そりゃブログを書くだけで平和が来るなんて甘い夢など見ちゃいねえさ
さっきまでid:lalhaとid:mkusunokと話をしていたんだけど、こりゃはなしにならないなと思った。
数年前、id:mkusunokは、携帯電話が固有IDを吐くことで、ダメージがあることを危惧したという。
そのため、その危険性をブログに書いたり、なんかの報告書で詳細に書いたのだという。
けど、キャリアはそれを断行した。
僕に言わせれば、それはブログに書いたり、なんかの報告書に書いたところで、相手がそれを真剣に受け止めたり、まじめに考えたりすると期待するのは大きな間違いだ。
世の中はもっとずっと大きい枠組みで動いている。
政府の意向もあれば、現場の気持ちもある。
そういう、巨大な世界を御するのに、彼が使う武器はブログと報告書だけだ。
「おれは出来る限り、やれることはやった」
とid:mkusunokは言った。
「本当にそうなのか。例えば、電話のことなら、俺に相談するとか、そうでなくても、Windows Mobileの営業部を通してキャリアと直接対話するとか、そういう方法はなかったのか。それをしなかったとしたら、君は自己満足のブログと、報告書と、聞いてれば確実に眠くなるようなプレゼンをして、それでベストを尽くしたと言って自分を納得させただけじゃないのか。もっと真面目にやれよ。君は自分の立場さえ守れば満足なのか」
と、僕は聞いた。
するとid:lalhaは僕に言った。
「清水、それはid:mkusunokに対してあまりに無礼だろ。そのものいいは。おまえなんか、クズじゃないか。清水がいままで、いったいこの業界に何をしたって言うんだ。俺は今まで、お前のその無礼な物言いを許して来たけど、id:mkusunokに対するその無礼なもの言いは許せない。お前みたいなクズが何を言おうと、id:mkusunokが最善を尽くしたんだから、それは間違いないだろう」
確かに、僕はクズかもしれない。
「お前はいままで、いったい何をしたんだ。何もしてないクズだろ」と言われて、全く門外漢のid:lalhaに言い返す言葉さえ浮かばない。
けれども、id:mkusunokが、いくら報告書で叫ぼうが、ブログで警鐘を鳴らそうが、すべてが無視されたのが今の状況なのだ。
僕は、ブログでいくら叫ぼうとも、それは全く無力だと思う。
世の中の人は、それほど、ホッテントリなんか見ていないのだ。興味もなければ、重要性も解らない。
だから、現実に作用する力がなければ、力なき正義は全く無力で、自己満足に過ぎないのだ。
僕の物言いは確かに無礼かも知れない。
けれども、それが真実だと思い、それがエリートでない叩き上げの、たとえ他人からクズと言われようが、雑草の中から這い上がって来た僕が表明しなければいけない意見だと思ったのだ。
「だれでも努力次第でリーダーになれる」
僕はそれを詭弁であり欺瞞だと思う。
優秀な開発者になるのとも、マネージャになるのとも違う。リーダーになるのは、純粋に性格、才能なのだと思う。
なにか問題を見つけて、指摘することは誰にでも出来るとは言わないが、優秀なら出来る人もいるだろう。
しかし、リーダーとは、問題を単に指摘するだけではなく、それを是正する実力を持ち合わせていないといけないと、俺は思う。
なぜなら、問題を指摘し、対案を示すことは誰にでもできるが、それは実効性を持たないからだ。
本当に仕事を成し遂げるときというのは、必ず実効性を伴うべきだと思う。
と思ったが、悔しいことに僕はid:lalhaほど安定した仕事ももっていないし、彼ほど現金を持っている訳でもないし、彼ほどハンサムでもなく、ディベート部出身の彼ほど弁が立つ訳でもない。
僕は嘘をつくのが苦手だ。
呼吸するように嘘をつくというようなことが、僕は全く出来ない。
僕はどんな場面でも、本音で話をしてしまう。それがどれだけ相手を傷つけようとも、どれだけそのご自分の立場をまずくしようとも、思ったことを表明せずには居られない。それは自分の性分であり、変えようのない性格だ。
だれかが、運命とは生まれ持った性格であるといったそうだが、まさしくその通りだと思う。
俺から見ると、欺瞞に満ちた人生を送っているものは大勢居る。
そして、俺にとって不幸なことは、そういう人たちの多くは、それなりの成功を掴んでいることだ。
俺のようなクズには、そういう成功を、単に妬むことしかできない。
俺は大学も出ていないし、一流企業に就職したこともない。生まれつきのアウトロー、規格外の、エリート一般からみれば、単にクズである。
けど、俺は捨て台詞を言うことにした。そうしなければ、自分という存在が保てないような気がしたからだ。
「見てろよ、お前らなんかより、俺はずっと偉大な仕事をしてみせるからな」
そして、そういうことを言った以上、仕事を頑張らないとならないのである。
さっさとホテルに帰って来て自分の決意がなかったことにならないよう、こうしてブログを書いているわけだ。
この歳になると、なかなかクズとまで言って貰えない。
そうやって俺を奮い立たせてくれるid:lalhaに感謝しつつ、二度と一緒に飯は食わないと思うのだった。
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