ボクシングのWBA世界フライ級11位・亀田大毅(20)=亀田=が、10月6日に大阪市中央体育館でWBA同級王者デンカオセーン・カオウィチット(32)=タイ=に挑戦することが6日、分かった。当初は兄・興毅(亀田)がデンカオセーンへの挑戦を計画していたが、王者陣営が挑戦者として大毅を選択し、WBAから承認された。週明けにも正式発表される。大毅の世界戦は、07年10月にWBC王者・内藤大助(宮田)に挑戦して以来2度目となる。
◇ ◇
大毅の2度目の世界戦が急転直下で決まった。10月6日、大阪でデンカオセーンに挑戦する。5日に、WBAから王者陣営と亀田ジムにタイトル戦を承認する書類が届き、10日にも正式発表される。大毅にとって約2年ぶりの世界戦となる。
当初は、指名挑戦権を有する同級1位の興毅がデンカオセーンに挑む予定だった。亀田ジムはその方向で王者陣営と交渉していたが、王者陣営が“指名”したのは大毅だった。興毅と大毅と二段構えで交渉してきた結果、最終的に王者陣営の意見が通り、交渉がまとまった。
デンカオセーンは、WBAから9月30日までに指名挑戦者である興毅との対戦を義務付けられていた。だが交渉の過程で、興毅が9月5日にウンベルト・プール(メキシコ)と試合を行うことなどにより指名挑戦権を放棄したとみられ、デンカオセーンとの指名試合は事実上消滅。興毅の挑戦権と引き替えに、大毅に挑戦の機会が与えられた形となった。
大毅は8月30日に大阪府立体育会館で行われるWBA世界Sウエルター級暫定王座決定戦(石田順裕-マルコ・アベンダーニョ)の前座に出場する。ホセ・アルベルト・クアドロス(メキシコ)を相手にノンタイトル10回戦を行う予定で、世界前哨戦となる。
07年10月に内藤に挑んだ世界戦で反則行為を繰り返し1年間のライセンス停止処分を受け、08年11月に再起。今年3月に元世界王者ワンディー・シンワンチャー(タイ)を6回KOで下し世界ランクに復活し、再起後5戦目で念願の世界戦にこぎつけた。