米ゴールドマンが公的資金完済、次はバフェット氏の影響に注目

2009年 06月 19日 15:59 JST
 

 [ニューヨーク 18日 ロイター] 米ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)は不良資産救済プログラム(TARP)に基づいて注入された100億ドルの公的資金を完済した。政府による監督から自由を取り戻したが、今度はウォーレン・バフェット氏の影響が注目されている。

 著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社のバークシャー・ハザウェイ(BRKa.N: 株価, 企業情報, レポート)(BRKb.N: 株価, 企業情報, レポート)は昨年9月、ゴールドマンに50億ドルを投資し、優先株と普通株を購入できるワラントを取得した。この投資は、リーマン・ブラザーズ(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)の破たん直後で、米財務省が銀行救済策を発表する前の時期に当たる。

 フォーブス誌によると、バフェット氏は全米2位の富豪。その上、投資手腕への評価も高い。その同氏が公的資金完済後のゴールドマンにどんな影響を及ぼすのか、市場関係者の間で取りざたされている。

 「バフェット流投資に学ぶこと、学んではいけないこと」の著者であるヴァホン・ジョンジグヨン氏は、「影響はそう大きくはないだろう」とし「バフェット氏はこれまで、こうした企業にかなり大きな投資をして、あとは経営陣に任せるというスタイルをとっている」と指摘した。

 ジョンジグヨン氏は、バフェット氏は優先株から年5億ドルの配当を得て、ワラントの含み益を計上するだけとみる。なおこのワラントは最長5年間、1株あたり115ドルで普通株を50億ドル分購入できる。

 ゴールドマン株は18日、143.09ドルで終了。つまり、ワラントを今行使すれば10億ドル以上の利益を得ることになる。また優先株の配当利回りは10%で、公的資金の配当利回り5%の2倍にあたる。

 ゴールドマン・サックスのスポークスマンは、コメントを拒否した。またバフェット氏は、コメントを求めるメッセージに返答しなかった。 

 <バフェット氏は長期保有を志向>   続く...

 
 
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