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耳かき店に「恋愛」求め…土日行列 警察、実態つかめず(1/2ページ)

2009年8月7日15時13分

 東京都港区西新橋1丁目の民家で女性2人が死傷した事件で、逮捕された会社員(41)は、被害者が勤める耳かき店の常連客だった。警視庁は、店に通い詰めるうちに一方的な恋愛感情を募らせたとみている。リラックスの場を求める客に人気がある耳かき店だが、警察も行政も実態はつかみきれていない。

 東京・秋葉原の雑居ビルにある耳かき店。料金は30分2700円、60分4800円で、お気に入りの女性を指名する場合は30分ごとに500円かかる。

 のれんがかかった3畳ほどの半個室に入ると、ゆかた姿の女性が現れた。ひざまくらで耳かきや耳つぼマッサージなどのサービスをする。耳かきが終わった後に、耳にフーッと息を吹きかけるのが特に人気という。

 20代の女性スタッフによると、会社帰りのサラリーマンを中心に人気を集めている。土日は予約でいっぱいになり、2〜3時間待ちは当たり前。他県から来る客も多い。

 風俗店のような性的なサービスはない。千葉県の会社員(28)は「ひざまくらを目当てに来ている。彼女のようでいい」と話し「疑似恋愛」を楽しんでいるようだった。

 スタッフらによると交際や性的サービスをしつこく求められ、トラブルになることもあるという。そうした客は店への出入りを禁止しているが、今回の事件の容疑者のように偽名を使って来店する人もいる。

 女性スタッフは「給料は歩合制なので、指名してくれるお客さんはとてもありがたい。でも、恋愛感情を抱かれ、トラブルに発展するリスクも高い」と話した。

 一方、埼玉県警は6月、さいたま市内の耳かき店2店の経営者と店長を、風俗営業適正化法違反(禁止地域営業)容疑で逮捕した。店で性的サービスをさせていた疑いがある。経営者は「耳かきサービスだけでは客足が伸びなかったから」との趣旨の供述をしているという。

 業界関係者によると、耳かき店が増え出したのは05年から。耳かきが医療行為にあたるかどうか、それまではっきりしなかったが、介護現場からの要望を受けるなどして同年7月、厚生労働省が医療行為にはあたらないという通知を都道府県に出したことがきっかけだったという。しかし、性的サービスがなければ風営法上の届け出も必要なく、どのくらいの数の店があるのかなど警察も行政も把握できていない。

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