充電池の通信簿
Rev.
30
Original :2003-02-17-Mon.
Updated :2009-04-16-Thu.

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 デジカメ用の電池はどれくらいの期間有効に使用できる物なのだろうか。
現有の単3型充電池の容量を調べて見た。テストは長時間を要するため
ペースは遅いがコツコツ続けるつもりだ。
 例によって個人的な興味で行っているテストである事を最初にお断りし
ておく。測定値は絶対的なものでなく参考値程度と考えていただきたい。

 * 各電池は4個単位で購入、この単位で使用を続けたものだ。
 * チャージャーは SANYO BU-100 を使用、充電後 1〜10 時間経過後に
   測定した。 
 * 測定は MAHA 社のユニバーサルチャージャー 多機能充電器を使用し
   た。測定は4個の電池をシリーズ接続して行った。(下の表の右端の数字
   が6と記されたグループは6個単位で使用している。)
 * いわゆる、メモリー効果防止目的の放電は過去一年以上行っていない。
 * C-777 の測定停止のスレッシュホールド値はほぼ @ 1.17V 程度である。
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Vendor Model 公称容量 購入日  充電
 回数
ID 測定日 測定結果  
 OLYMPUS  B-03NH16 1600mAh 2001-11-16 20 K 2003-02-17 1,379 mAh 86.2 4
 MAXELL  HR-3S4B 1600mAh 2001-02-01 17 M 2003-02-18 1,438 mAh 89.9 4
 FUJIFILM  HR-AA 1600mAh 2001-01-17 25 L 2003-02-19 1,301 mAh 81.3 4
 SONY  NH-AA 1600mAh 2000-09-25 32 B 2003-11-21 1,528 mAh 95.5 4
 GP batteries  210AAHC 2100mAh 2003-11-17   4 P 2003-11-22 2,090 mAh 99.5 6
 OLYMPUS  B-03NH16 1600mAh 2001-11-16 25 K 2003-11-22 1,532mAh 95.8 4
 SONY  NH-AA 1600mAh 2000-06-05 20 A 2003-11-22 1,548mAh 96.8 4
 OLYMPUS  B-02 (中古) 1450mAh 1999-05-21 不明+25 F 2003-11-23 1,420mAh 97.9 4
 MAXELL  HR-3S4B 1600mAh 2000-11-16 18 I 2003-11-23 1,599mAh 99.9 4
 FUJIFILM  HR-AA 1600mAh 2000-10-18 25 G 2003-11-23 1,526mAh 95.4 4
 FUJIFILM  HR-AA 1600mAh 2001-03-16 18 N 2003-11-24 1,477mAh 92.3 4
 GP batteries  210AAHC 2100mAh 2003-11-26 1 Q 2003-11-27 1,803mAh 85.9 6
 FUJIFILM  HR-AA 1600mAh 2001-01-17 29 L 2003-11-28 1,430mAh 89.4 4
  GP batteries   210AAHC 2100mAh 2001-11-26 5 Q 2003-12-08 1,802mAh 85.8 6
  GP batteries   200AAHC 2000mAh 2003-12-07 1 R 2003-12-08 1,446mAh 72.3 6
  GP batteries  200AAHC 2000mAh 2003-12-07 4 R 2003-12-28 1,469mAh 73.5 6
 FUJIFILM  HR-AA (中古) 1600mAh 2000-12製造 不明+2 U 2004-01-18 1,478mAh 92.4% 4
 NEXcell ---- 2400mAh 2006-01-07 1 AA 2006-01-08 1,613mAh 62.2% 4
 NEXcell ---- 2400mAh 2006-01-07 1 AC 2006-01-08 1,345mAh 56.0% 4
 NEXcell ---- 2400mAh 2006-01-07 1 AB 2006-01-09 1,737mAh 72.3% 4
 NEXcell ---- 2400mAh 2006-01-07 3 AC 2006-01-09 1,607mAh 66.9% 4
Vendor Model 公称容量 購入日 充電
 回数
ID 測定日 測定結果  
 SANYO (注-1) HR-3UTG 2000mAh 2006-05-17 0 AD 2006-05-17 1,634mAh 81.7 4
 SANYO HR-3UTG 2000mAh 2006-05-17 1 AD 2006-05-19 2,005mAh 100.3 4
 MAXELL (注-2) HR-3S4B 1600mAh 2001-02-01 79 M 2006-05-20 1,000mAh 62.5 4
 SANYO HR-3UTG 2000mAh 2009-04-13 0 AI  2009-04-14 2,000mAh 100.0 4
 SANYO HR-3UTG 2000mAh 2009-04-13 0 AJ  2009-04-15 1,955mAh 99.8 4
 SANYO HR-3UTG 2000mAh 2009-04-13 1 AI  2009-04-15 2,095mAh 104.8 4
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 * ID は4個単位のグループを識別するためにアルファベットで表示した値だ。
   以下の画像の様に電池本体に貼りつけ区別に利用している。
 蛇足だが電池の持ち運び用のケースについて問い合わせを受けたのだが、私は
市販品は使用しないで4本単位でビニール袋に入れている。 形状がフレキシブル
なのでポケットやカメラバッグの隅に押し込んだりすることもできる事、そして私は
フィールドで水辺の撮影も多いのだが、誤ってポケットから滑り落ちて水没させた
ままでも数時間程度なら電池に影響しない事が最大理由だ。    



2003-12-28 Sun.

 GP 社製の 2,000mAh タイプの性能が思わしくない。入手後チャージ回数がまだ
少ない事が原因かもしれないが、公称容量の75% 以下だ。

2004-10-17 Mon.
 残念ながら、GP 社の電池には良い評価はまだ与えられない様に(個
人的に) 思われます。電池内部の液が吹き出している例が見つかりま
した。場合によってはデジカメなど高価な相手に損傷を与える可能性を
考えると他人には推薦できません。
内部の液が吹き出した。
これでは他人に推奨できない。

2004-11-06 Sat.
 さらに GP 社の電池の問題点が見つかりました。充電地は充電時に
高温になり、充電完了後チャージャーから取り出し放置すれば冷えますが
この繰り返しの結果電池の外装のビニールが劣化してひび割れや剥がれ
が見つかりました。一見大きな問題にすべき事柄ではないように思われる
かも知れませんが、デジカメやストロボにセットしたとき隣り合った電池の
外装の剥がれた部分同士が触れ合えば電池をショートさせる事となり、最
悪の場合発火が考えられます。これはデジカメやストロボの On/Off に関
係無く起こる可能性があります。
またも問題点が見つかった。
 個人的には、 GP 社の電池をストロボやデジカメに使用ことを停止しました。
現在これらの電池は自作のロボットカメラシステムで使用しています。
_
2006-01-08 Sun.
 今回購入した製品は台湾製の NEXcell だ。先日 Webで落札した12個が昨日
入荷した。

先日 NEXcell を12個入手した。
 その容量だが『看板に偽りあり』と言いたい値だ。公称 1,600mAh の電池より
低い値ではないか。⇒⇒
 今まで 100 本以上のニッケル水素電池を使用しているが、測定した容量は
ほとんど全てが公称値の 90% 近い値を示していた。それに比べると今回の値
は低すぎるのだ。

 考えられる測定結果が良くない理由。
1、
チャージャーの能力不足。
2、
初期症状で能力をまだ発揮できていない。
3、
日本と台湾の容量表示の仕様が細部で異なる(かも)。

2007-11-04-Sun.
 結論を言えば、この電池の信頼性はゼロである。フル充電して使用して
も短時間でダウンする例が余りにも多かったためだ。私は単3充電池は主
に自作の野生動物撮影用のロボットカメラシステムで使用しているが、この
電池の不安定な動作のために何回か貴重なチャンスを逃して悔しい思いを
したものだ。
 症状を述べると、
1、使用開始後短時間で出力が低下してセットされた機器が動作できなく
  なる。
2、異変に気付き電池を外し再度セットするなどすると再操作可能になる。
  測定器などが身近にある場合に調べると1本だけ電圧が極端に低いも
  のが見つかる事もある。
3、この電池にマークをつけて追跡調査をしたが次回症状が発生した時は
  マークした電池以外に極端に低い電圧のものが見つかる事がある。

 現時点では破棄したいのだが、破棄する場所(施設)が見つからないため
物置に放置したままである。

2006-05-17 Wed.
 非常に少ない自己放電特性を持つニッケル水素電池がサンヨーから発表され
た。私の使用目的に適している様なので購入してみた。
製造されたのは 2006年2月らしい。
 最初の充電後測定した容量は公称を超える値だった。

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注-1 : 店頭で入手した状態で(未充電で)測定した値。製造後三ヶ月の製品。
注-2 : 充電後5週間経過した公称 1600mAh の測定値。

2007-09-28 Fri.
 このサンヨーエネループで問題が発生した。ある特定の条件の下で、このエネ
ループを使用すると接触不良となって使用できない問題が発生するのだ。

 画像 #07-9180026 上にマウスをスライドして頂きたい。
動作不安定の原因はここだった。

 電池のプラスの電極が(当然)電池ケースの端子板に触れていなければな
らないのだが、画像 # 07-9180026 の紅い矢印で示されるリブが単3電池の
ショルダー部(肩)を押し下げるため、
この部分の電極が接触不良を起こすの
だ。なぜこの左端の電池だけこのリブがあるのだろうか?。左から3本目の
ホルダーにはこの様なリブは見つからない。

 上記の件、詳細は : ⇒⇒




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