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楽優経済教育研究所の日記

2009-03-19

εδ論法に関する証明問題を作り、解く問題。

08:28

数列{an}が収束すれば、実数p,qに対して、数列{bn}をbn=pan+qで定めると、

数列{bn}も収束することを証明せよ。

(証明)

Nは自然数全体の集合とする。

(i)p≠0のとき、

{an}は収束するので、その収束する値をaとすると、∀ε>0、∃δ∈N、s.t.n≧δならば、|an-a|<ε/|p|であるといえる。

このとき、{bn}がap+qという値に収束することを示せばいい。

|bn-(ap+q)|=|(pan+q)-(ap+q)|=|p(an-a)|=|p||an-a|<|p|・ε/|p|=εがいえる。

したがって、∀ε>0に対して、∃δ∈N、s.t.n≧δならば、|bn-(ap+q)|<εがいえるので、{bn}はap+qに収束する。

(ii)p=0のとき、

bn=qとなる。すると、∀ε>0に対して、δ=1とすれば、n≧δ⇒n≧1⇒|bn-q|=|(0・an+q)-q|=0<εが成り立つので、

{bn}はqに収束することがいえる。つまり、{bn}はap+qに収束するともいえる。

以上より、bnはap+qに収束するので、数列{bn}も収束する。

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