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楽優経済教育研究所の日記

2009-03-13

ルベーグ積分に関する問題を作り、解く問題

10:45

問題

実数列Anに対して[0、∞)上の関数fを次のように定義する。

f(x)=An(n-1≦x<nのとき)

このとき以下のことを示せ

(1)関数fはルベ−グ可測である

(2)関数fはルベ−グ積分可能である⇔無限級数Σ(n=1〜∞)Anは絶対収束(同値を示せ)

(3)関数fはルベ−グ積分可能であるとき∫(上∞下0)f(x)dx=Σ(n=1〜∞)An

解答1

(1)任意のa ∈ R に対してf^−1 *1 は[n−1, n) なる形の区間の0 個以上の高々可算和だからf(x) はルベーグ可測である。



(2)f がルベーグ可測なので非負値関数|f|=Σ(n=1〜∞)|An|χ[n−1,n) もルベーグ可測

各点で増大する|f| の非負単関数近似列Σ(n=1〜N)|An|χ[n−1,n),Nは自然数を考えれば積分の定義から・

∫[0、∞)|f|dμ=Σ(n=1〜∞)|An|

だから,f がルベーグ積分であることとΣ(n=1〜∞)An が絶対収束することは同値

(ともに上式が有限ということ).




n =1,2,3… とn-1≦ x <n に対してf^+ (x) = max{An, 0}, f^− (x) = max{−An, 0}, とおいて

非負可測関数f^± を定義すればf = (f^+)−(f^−)

・(2)より

∫[0,∞)f^+ dμ =Σ(n=1〜∞)max{An, 0}, および・

∫[0,∞)f^− dμ =Σ(n=1〜∞)max{−An, 0}である。


また(2)より,f が積分可能ならばいずれも有限となる.よって積分の定義より

∫[0,∞)f dμ=∫[0,∞)f^+ dμ−∫[0,∞)f^− dμ

=Σ(n=1〜∞)max{An, 0}−∫[0,∞)f^− dμ

=Σ(n=1〜∞)An

*1:a,∞

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