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<野菜高騰>大手スーパー続々特売 来客増狙い2〜5割引き

8月6日20時16分配信 毎日新聞

 長雨や日照不足の影響で野菜の価格が軒並み高騰しているのを受け、大手スーパーが相次いで野菜の特売を実施する。仕入れ価格に一定の利益を上乗せする通常価格より2〜5割程度安くして割安感を出し、来店客数を底上げする狙いだ。

 農林水産省が公表している東京・大田市場の青果価格は、7月下旬のジャガイモの卸売価格が1キロ当たり213円で、5月下旬から約4割上昇した。他の野菜もほぼ同様で、特に7月に入っての上昇が激しい。野菜などの生鮮類は景気動向に左右されにくいが、価格の動向に消費者は極めて敏感で、足元の価格上昇が長引けば「野菜離れ」を招きかねないとの不安が各社にはある。

 卸売価格が高騰していても通常の5〜6倍売れば、利益が確保できるという社もあり、各社とも特売日の目玉に据え、大幅な売り上げ増を期待している。

 ダイエーは6日、毎週木曜の特売日に合わせ、全国の331カ所のグループ店舗でニンジン、キュウリ、タマネギ、ジャガイモの4品目の価格を引き下げた。関東地区では、通常の平均価格が1個48円のジャガイモを37円に、同68円のタマネギは37円に。「夏休みで家庭で食卓を囲む機会が増えるための企画」という。13、20両日も品目を替えて実施する予定で、通常の平日の4〜5倍の販売量を見込んでいる。

 イトーヨーカ堂も週末の7〜9日、全国の165店舗でレタスやキャベツなどを平均2〜5割値引きする。地域や店舗で異なるが、首都圏では、レタスを6日の平均価格158円から98円に4割値引きする。首都圏店舗ではレタスの平均価格が5月から4割近く上昇したといい、価格を上昇前の水準に戻す。ニラは98円から59円にする。同社は3日間で通常の5倍の約1000トンの野菜販売を見込む。「野菜は食品の中でも特にニーズが高いため特売効果が大きく、週末の来店客数を増やしたい」(セブン&アイ・ホールディングス)という。

 東急ストアも7、8日の2日間、全87店でナス、ジャガイモ、トマトなどの安売りを計画。ナスは7月下旬の58円から32円へ、トマトは98円から77円にする。【秋本裕子】

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最終更新:8月6日23時56分

毎日新聞

 

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