製造業７６％デザイン意識　１００社調査　神商議　

　神戸商工会議所が同市内の製造業１００社に実施したアンケートで、７割超が企業イメージや製品開発などデザインを生かした経営戦略に関心を持ちながらも、実際に取り入れているのは１４％だったことが分かった。ブランド力の向上などに期待する一方、コストや人材難が壁となっている。

　同市が昨年、ユネスコ「デザイン都市」に認定されたのを受け、初めて実施した。１００社の内訳は主に消費者向け製品を手掛けるのが６４社、材料や設備など生産財を扱うのが３６社。

　経営上のデザインの価値は全体で７６％が意識。消費財メーカーは８９％、生産財メーカーは５３％だった。他社への優位性や自社の発展につながるかとの設問に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた企業は計７６％に上った。期待される効果は「注目度やブランド力向上」「売り上げ増加やシェア拡大」を挙げる企業が多かった。

　導入への課題は「コストがかかる」が３８％で最も多く、「デザイン業務を担う人材が社内にいない」が２４％で続いた。「価値や効果が分からない」も１９％あった。

　神商議地域振興部は「メーカーと、神戸で活動するデザイナーとの事業機会創出に努め、取り組み事例の発掘・紹介にも力を入れる」としている。（内田尚典）

(8/5 08:10)