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一言メッセージ :サマーウォーズにSONY BVM-D32E1WJが出演していました(笑)

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映像設備

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YUVのサンプリング種類

きまぐれにノンリニアの話です。

YUV 4:2:2という表現を目にしたことがあると思いますが、あれは「輝度信号に対して色信号をどのように間引いているか」という表現です。
YUV 4:2:2であれば、輝度信号Yが4に対して、U信号が2、V信号が2づつの割合でサンプリングするという意味です。

NTSCにおける映像信号は、輝度信号Yと色信号Cで構成されています。
色信号Cは下記の過去の記事でも記述しているようにR-Y(Pr、Cr)とB-Y(Pb、Cb)の2値から構成されています。映像信号を圧縮する場合は、R-YとB-Yは基本的にセット扱いになるので今回はイレギュラなサンプリングは取り上げません。例:YUV 4:2:1など
実際は異なる色空間ですが、今回は便宜上、UをB-Y(Pb、Cb)、VをR-Y(Pr、Cr)と考えると理解しやすいと思います。

YUV色空間
Y = 0.299 * R + 0.587 * G + 0.114 * B
U = 0.436 * (B - Y) / (1 - 0.114)
V = 0.615 * (R - Y) / (1 - 0.299)

YPbPr色空間
Y' = 0.299 * R' + 0.587 * G' + 0.114 * B'
Pb = 0.5 * (B' - Y') / (1 - 0.114)
Pr = 0.5 * (R' - Y') / (1 - 0.299)
計算式出展:EDIUS.JP データ圧縮

参考:
ウェーブフォームモニタ上の輝度信号と色信号
ベクトルスコープを描いてみる
イメージ 1

映像信号は輝度信号Yと色信号UV(CとCb+Cr、またはB-YとR-Y)で構成されています。

今回、ドット絵で比較対照として非常に優れているファミコンのロックマンの画像を使用します。
※二次創作における著作権に非常に寛大なCAPCOMですので大丈夫でしょうか??記事の最後に宣伝するので許して下さい。(C)CAPCOM

余談ですが、YUVの色使いを学ぶと、ファミコンの色使いの法則と制限がわかります。

YUV 4:4:4

イメージ 2

イメージ 3

輝度信号4に対して色信号を4ずつサンプリングします。
つまり、間引きを一切しない状態です。この状態で記録できる業務用デジタルビデオテープは無い模様です。存在しないことからも分かるように、ここまでの品質を大半のユーザは求めていません
※読み方ですが、スタジオのオペレータの方は「フォー・フォー・フォー」と読んでいました。

YUV 4:2:2

イメージ 4

イメージ 5

輝度信号4に対して色信号を2ずつサンプリングします。
したがって、2ピクセル毎に1ピクセル輝度信号と色信号が不一致します。
業務用デジタルビデオテープで標準となっている形式です。デジタルベータカムやHDCAM、DVCPRO HDはこの形式です。

YUV 4:1:1

イメージ 6

イメージ 7

輝度信号4に対して色信号を1ずつサンプリングします。
したがって、4ピクセル毎3ピクセル輝度信号と色信号が不一致します。
DV圧縮はこの方式です。DVCAMやDVで撮影すると、画像の境界線に色の滲みが出るのはサンプリングが4ドットずつのこの形式のためです。この滲みはコンポーネント接続をした高解像の業務用CRTであれば素人の方が見てもハッキリわかります

YUV 4:2:0

イメージ 8

イメージ 9

輝度信号4に対して色信号を2×2ずつサンプリングします。
映像信号としてはイレギュラである、ラインをまたがった間引きを行うのがこの方式です。
ハイビジョン規格であるHDVがこの形式です。4:1:1と同じ圧縮率ですが、4:1:1で発生していた水平方向への色の滲みがないのが特徴です。※垂直に分散させているから

まとめ

上記で気がつくとは思いますが、輝度信号は基本的に圧縮していないのが分かると思います。
つまりグレースケールと言う土俵においては、テープの記録方式ではほとんど差が出ないというわけです。
※ハイビジョンにおいて、1920×1080を1440×1080でサンプリングする、と言った場合は、輝度信号も間引き対象に入っているのです。この考え方わかりますでしょうか?

最後にロックマンですが筆者はリアルタイムである「ロックマン2」が一番好きです。Wiiウェアのロックマン9もオールプレイしましたが、音楽・映像・難易度どれをとっても、やっぱりロックマンは良いなぁと思いました。ワイリーステージBGMに歌詞をつけた「思い出はおっくせんまん!」のCDも買いました。
君がくれた勇気はおっくせんまん!おっくせんまん!(記事とのこの温度差…)

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DigitalS(D-9)を営業していた頃を思い出しました。デジSはフォーツーツーなので云々ってトークしてましたね〜。

HDCAM SRは4:4:4対応していた様な気がします。
最近、放送業務用と縁遠いので自信ありませんが…。 削除

2009/3/1(日) 午前 11:06 [ KAS ]

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>KASさん
こんばんは。
HDCAM SRはRGB 4:4:4の模様です。
触ったことも見たこともないので調べただけですが…。

ブルーレイのマスタがHDCAM SRみたいですね。

2009/3/1(日) 午後 6:37 linear_pcm0153

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やはり4:4:4でしたか〜、ヨカツタ^^
記憶曖昧でしたが、まだまだ現役で
局様への営業担当出来るかも!

でも、ソニーマーケティングとのパイプないので(涙)
テロッパーやモニター、マイクなどの隙間狙うしか無いデス 削除

2009/3/2(月) 午後 2:14 [ KAS ]

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こんにちは。

毎回すばらしい図解。さすがです。
私も以前、某所で教壇に立たせられた時、実写の写真で間引きサンプリングの比較を作った事がありますが、linear_PCMさんの図解のほうが格段に分かりやすいです。

某仕事でSRW-1を借りて使った事があったんですが、4:4:4(HQ)と4:2:2(SQ)は24インチのBVMで見た感じは実写だとほとんど分からなかったです…(汗)。
ただ、その後の合成処理は非常に楽だったそうです。

今、SRは高くて買えないというポスプロさんが多いですね。海外のCM配信のような形式でネット経由で納品できたら楽ですね。(うちは一部でFTP納品があるんですが、修正指示もすぐ来ますので…)

NTSCのDVは4:1:1ですが、たしか、PALのDVは4:2:0でしたね。 削除

2009/3/3(火) 午後 1:47 [ きのこ ]

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>きのこさん
いつもご訪問ありがとうございます。
ドット絵で解説した方がわかりやすいと思った次第です〜。
今回はフォトショップのLabカラーモードで擬似的に製作しました。

4:4:4と4:2:2の区別がついていない人も多いし、実際4:4:4です、といって持ち込まれるものが4:2:2だった、なんてことも多々あるよ、とオペレータの方が言っていました。
まぁ、まず区別は難しいでしょうね…。ドットバイドットでHDMI接続で分かるレベルだと思いますが、動画じゃきっと大差ないですね。

2009/3/4(水) 午前 0:39 linear_pcm0153

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