「小泉王国」に小沢氏が来た…神奈川１１区

横粂氏の事務所を訪問した小沢氏は「小泉王国崩壊」を予告した

　民主党の小沢一郎代表代行（６７）が５日、横須賀に現れ、衆院選神奈川１１区から出馬する横粂（よこくめ）勝仁氏（２７）の事務所を急襲した。神奈川１１区といえば、言わずとしれた「小泉王国」。そのおひざ元で、横粂陣営に気合を入れ、小泉進次郎氏（２８）＝自民党＝の世襲出馬を猛批判した。

　横粂陣営が小沢氏の訪問を知ったのは、この日午前。「驚きました」という佐久間則夫横須賀市議（５４）は「民主党の代表経験者が、小泉元首相のおひざ元に乗り込むのは異例ではないか」と述べた。肝心の横粂氏は、街頭演説のため、事務所には不在。佐久間氏によると小沢氏は「知名度は上がってきているが、まだまだ厳しい状況だ。自転車に乗っているだけではダメ。辻（つじ）立ち一日５０か所」とアドバイスしたという。

　訪問は約１０分間。小沢氏は報道陣に「小泉家３代にわたる基盤は厚くて高いが、横粂氏の努力と国民の力で、ベルリンの壁と同じように必ず８月３０日には崩壊する」と自信を見せた。さらに「小泉元首相が、改革の名の下に行った政治は結局、格差拡大と弱者切り捨てに終わっている。地元の皆さんも非常に不信感と批判を持っている」と述べた。

進次郎氏は小沢氏の世襲批判にもマイペースを強調した

　一方、進次郎氏はＹＲＰ野比駅前などで辻立ちし、地域経済の活性化や子育て環境の充実などを訴えた。小沢氏が１１区を訪れたことに「たぶん鳩山（由紀夫）代表も来られると思う。相手陣営がどう動こうと、やることに変わりはない」と動じなかった。

　４日には、神奈川県連総決起大会で麻生首相から激励を受けた。「『元気か』と言われ、これだけ黒くなりましたと答えました」。思い出したように、アントニオ猪木の名言「元気があれば何でもできる」に触れ「一番大事なことです」と自分に言い聞かせるように話した。

　元プロレスラーの馳浩衆院議員の試合を会場で観戦したこともあり、演説前には、猪木のテーマ曲「炎のファイター　ＩＮＯＫＩ　ＢＯＭ　ＢＡ　ＹＥ」を聴き、集中力を高めているという。

　◆神奈川１１区（横須賀市、三浦市）立候補予定者
小泉進次郎（２８）自民
横粂　勝仁（２７）民主
伊東　正子（６８）共産
鶴川　晃久（３４）幸福

（2009年8月6日06時01分  スポーツ報知）

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