中日・立浪「本家ミスターに並んだ」通算2471安打
| 7回、代打の立浪は右前打 |
◆ 長嶋茂雄氏に並ぶ歴代7位タイ ◆
<中日3−1阪神>ついに“ミスタードラゴンズ”が本家“ミスター”に並んだ。今季限りでの引退を表明している立浪が長嶋茂雄氏(巨人終身名誉監督)に並ぶ歴代7位タイ通算2471安打。金字塔を勝利という最高の形で飾った。
「現役時代は映像でしか見たことがないけど、ボクにとってはヒーローだった方。そのような方に並べたのは光栄です」
決して自身と比較できない−。殊勝な言葉で控えめに喜びを表した背番号3だが、竜党にとっては、これほど長嶋氏とダブる存在はないだろう。同点の7回1死一、二塁。勝ち越しの場面で打席に立つとボルテージは最高潮に達した。そしてカウント1−1から鋭い右前打。二塁走者が三塁に止まりV打こそ続く井端に譲ったが、好機に強い打撃は長嶋氏と同じスター性の証しだ。
勝った方が優勝だった伝説の94年の10・8決戦やメークミラクル…。立浪は「悔しい思いもしたけど懐かしい」と敵将として戦ってきた長嶋氏との歴史を振り返ったが、一度、野球人として交わらなかった接点が交わる可能性があった。97年。FAを取得した際、人づてに当時巨人監督をしていた長嶋氏が関心を持っていてくれることを聞いた。だが立浪の心は傾かなかった。中日への愛が強かった。そんな愛するチームで、愛するファンの前でミスターと肩を並べることができた。
「これからも大事な試合で打っていきたい」
完全燃焼を誓う男のバットからは、まだまだ目が離せない。
試合結果
[ 2009年8月6日付 ]
PR