2009年8月5日7時40分
最後の空きスペースに北朝鮮への抗議文を張る展示作業員=3日午後7時11分、広島市の平和記念資料館、青山芳久撮影
広島市の平和記念資料館にある原爆ドームの模型の壁面(高さ2.6メートル)が3日、核実験があるたびに張られてきた抗議文でいっぱいになった。最後の空きスペースに掲示されたのは、5月に核実験を実施した北朝鮮に対する秋葉忠利市長の抗議文で、594通目。
1968年8月のフランスの水爆実験以来、核実験や未臨界核実験を実施したり予告したりした国に対して歴代広島市長が抗議文を送り、そのたびにシール加工された同じ文書(縦20.5センチ、横13センチ)をこの壁面に張り続けてきた。資料館の前田耕一郎館長は「非常に残念。核実験が繰り返されないことを切に願う」との談話を出した。(石田貴子)