札幌市の49歳の女性が自分の卵子で体外受精し、妊娠・出産していたことが分かった。45歳を過ぎると極めて困難と言われ、日本生殖医学会理事長の田中俊誠(としのぶ)・秋田大教授は「自分の卵子による体外受精の出産としては国内最高齢ではないか」と話している。
女性は同市中央区で不妊治療をする「神谷レディースクリニック」(神谷博文院長)で、00年から治療を始めた。同い年の夫の精子で体外受精し、48歳だった08年3月に妊娠し、同11月に同市東区の病院で体重2446グラムの健康な女児を産んだ。初産だった。田中教授は「今回は非常にまれなケースと考えて、45歳を過ぎたら時間と費用をかけていたずらに治療を長引かせない方が賢明だ」と話している。【去石信一】
毎日新聞 2009年2月28日 北海道朝刊