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2007年07月09日
調査・レポート ]
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 世界各国・各地域の日本のエンタテインメント・コンテンツ市場調査を行っている日本貿易振興機構(JETRO)は、あらたに「イタリアにおけるコミック・アニメ市場 基礎調査」と「ハンガリーにおけるコンテンツ市場基礎調査」をリリースした。
 両調査とも、該当国における本格的な日本のエンタテイメント・市場調査は、初めてのケースと考えられる。特にフランスと並んで、ヨーロッパのなかで日本のアニメとマンガの普及率が最も高いとされるイタリアについては、注目度の高さに較べてこれまできちんとした統計は全くない状態である。そうした点で、今回の調査は非常に貴重なものである。

 このイタリアのマンガとアニメに関する調査では、これまでの他国の調査と同様、アニメやマンガの明確な市場規模などの数字は把握出来ていない。やはり、イタリアでも両産業は未成熟な段階にあるようだ。しかし、JETROの集めた資料からは、現地での日本のマンガ・アニメの強さと弱さの両方が合間見える。
 特に驚かされたるのは、現地の業界関係者の推定として、日本マンガの出版がイタリア出版界全体売上げのうち20%強を占めているということである。これまで欧米における日本のマンガ・アニメの人気は、サブカルチャーやニッチ市場での活躍と説明されることが多かった。
 しかし、この指摘を信じるなら少なくともイタリアでの日本マンガは、既にメインストリームに組み込まれていることになる。

 一方で、アニメについては、依然子供のための作品との意識が根強いと調査は指摘している。さらに、新作アニメの版権料の高さから旧作アニメが繰り返し放映される傾向があり、日本のリリースと時差が大きいとの指摘は興味深い。
 最近イタリアは、東南アジアに次いで海賊版アニメDVDが多い地域と指摘されているが、こうした現状とも関連している可能性もありそうだ。

 さらに調査報告には、参考資料として出版社、関連専門学校、放送局、発刊されているマンガのリストも付加されており便利である。なかでも地元企業調査の資料として掲載された人気日本アニメトップ10は興味深い。
 調査はDVDの売上げに基ずいてるようだが、1位、2位がそれぞれ『新世紀エヴァンゲリオン』と『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』である。さらに3位に『シャーマニック・プリンセス』、4位『フリクリ』、7位には『菜々子解体診書』、9位『テッカマン』と日本の人気とかなり異なった展開となっている。また、今回の調査が指摘する日本とのリリースの時差も見て取れる。
 今回の調査報告は、日本では判りにくい情報を提供する点でこれまでのレポートと同様に意義深いものである。
 
日本貿易振興機構(JETRO) http://www.jetro.go.jp/
イタリアにおけるコミック・アニメ市場 基礎調査(輸出促進調査シリーズ)2007年3月
ハンガリーにおけるコンテンツ市場 基礎調査(輸出促進調査シリーズ)2007年3月

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posted by animeanime at 2007.07.09
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