東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

飲酒運転 中国も厳罰化 「危険運転罪」新設の動きも

2009年7月25日 朝刊

 【上海=小坂井文彦】中国で飲酒運転による死亡事故が相次ぎ、加害者を厳罰にする傾向が強まっている。二十四日付中国各紙によると、四川省成都市の裁判所で二十三日、酒酔い運転で四人を死亡させた男(30)に死刑判決が出た。弁護側は「以前なら懲役十年」と話しているという。

 厳罰化に向かうきっかけは、先月三十日に江蘇省南京市で起きた五人死亡、四人負傷の事故。運転者が富裕層の不動産会社役員(44)で、死者に妊婦が含まれていたことが市民の怒りに拍車をかけた。

 同市は事故をきっかけに、酒酔い運転で事故を起こした場合、運転免許を永久に取り消す規定を定めることを決定。山東省の弁護士らは全国人民代表大会(全人代)に、日本のような「危険運転致死傷罪」の新設を求める動きを見せている。

 運転者に酒を提供した人に対する法律規制はないが、今年四月、死亡事故を起こした運転者に酒を飲ませた男性に約四万三千元(約六十万円)の賠償金支払いを命じる民事訴訟の判決も出ている。

 

この記事を印刷する