民主公約、夫婦別姓明記見送り 党内に根強い慎重論（朝日新聞）
民主党は、総選挙マニフェスト（政権公約）で、選択的夫婦別姓制度を柱とした民法改正の明記を見送る方針を決めた。同党は９８年の結党以来、野党共同でこの改正案提出を重ねてきた。政権交代後に推進すれば実現へ大きく近づくはずだっただけに、推進派の不満が募っている。
民主党の民法改正案は、同姓か別姓かを選べる選択的夫婦別姓導入▽現行では男性１８歳、女性１６歳の婚姻年齢を男女ともに１８歳に▽再婚禁止期間を半年から１００日に短縮▽現在は２分の１の婚外子の相続分を嫡出子と同じに――などが盛り込まれている。
国会提出は衆参両院で通算１６回を数え、今国会も参院で共産、社民両党と共同で提出。しかし、野党多数の参院では可決される可能性が高いにもかかわらず、法務委員会での審議もされなかった。
消極姿勢の背景には、党内に根強い保守系議員を中心とした慎重論がある。マニフェスト検討段階で推進派が「国民の関心も高く、コストもかからない」と明記を求めたのに対し、ある幹部は「これまでは野党だから（否決前提に）提出できた」と説明したという。政権政党となれば、実現をめぐって党内の推進、反対両派の対立が過熱しかねないとの懸念があるようだ。
……だそうです。民主党、引いては民主党が与党となるであろう国政の将来を予測する上では重要なポイントになるような気がします。ある幹部（誰だよ！）によれば「これまでは野党だから（否決前提に）提出できた」とか。要するに、アリバイ作りとして夫婦別姓に賛成する風を装ってきたけれど、それは否決されることが確実だったから。これがもし（提出すれば）可決するようなら夫婦別姓は審議の対象から外す、夫婦別姓制度の実現は避ける、それが民主党の本音だったわけです。
まぁ、元からそういう政党ですよね。変に民主党への期待が高まっていただけの話で、実態はこんなものです。小沢一郎みたいな「政局の人」であれば、駆け引きを有利に運ぶために本心を隠して左派への妥協を図るとか、まぁ往年の自民党レベルの譲歩は期待できたかも知れませんが、鳩山にそれはないでしょうし。それに左派への妥協と言っても、相応の世論の要求があって始めて実現するものですから、現状では有り得ない話です。左派が政権を奪わないにせよ、左派政党に政権を奪われるという危機感を与えられるレベルじゃないと話になりません。
最終的にマニフェストがどの辺りに落ち着くのか、その点は審議中なのでしょうけれど、民主党の政策の中でも評価できる部分は曖昧にされ、反対に衆に媚びる部分ばかりが強調されて出てきそうです（抵抗勢力、もとい官僚政治の打破とか）。というのも今の民主党にとって左派、リベラル層に訴えかける必要性はないですから。左派の票を新たに獲得する必要性があるなら、駆け引きの一環として政策を左寄りにずらす、例えば「生活者重視」とか掲げてみたりする、そうしたことが必要です。でもそれは民主党本来の政策とは一致しませんし、そもそも「政権交代」だけでも与党になれるだけの票が集まるとしたら、無理に生活者重視云々を訴える必要はなくなりますよね？
名古屋の河村、静岡の川勝と相継いだ極右系の民主党候補の勝利は、民主党に相応の自信を与えたのではないでしょうか。自民党候補よりも保守的、右寄りの候補を民主党が立てたわけですが、その選挙結果から自民にも共産にも票は流れない、民主支持層は簡単に鞍替えしないことを党執行部は確信したはずです。今さら民主党が何をやろうとも、中道、左派の大部分は自民党政権打倒のために「目を瞑って」民主党に投票してくれる――ならば次なる票の開拓先はどこでしょうか？ 自称中道、右派の支持を自民党から奪うことです。そのためには？ 右派に嫌われるような政策はマニフェストから外し、右派にも歓迎されるような政策を前面に押し立てることですね。夫婦別姓を放棄しても、「政権交代のため」なら左派の支持はそう目減りしません。逆に夫婦別姓を表に掲げれば右派の反発を招くばかり、これは民主党が「勝つ」ためには避けたいところになるのでしょう。だから夫婦別姓は「政権交代のため」闇に葬られるわけです。本気で民主党が夫婦別姓を実現してくれると、そう信じようと努めてきた人には哀れとしか言いようがありませんが、もはやどうしようもありません。
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困った事にこの手の連中、大抵は自治体の多数派を占めてるため、尚更始末が悪く大抵は男女均等の流れを骨抜きにしてしまうのが今日の状況ではないでしょうか。
タイトルについてですが、結局のところ上に書いたような連中が地方時自治体レベルで幅を利かせている状況では国民的コンセンサスが取り辛いでしょうし、民主も内情は右も左も入り混じった「おかゆ」な訳で下手に波風立つような公約を出し辛かったのかなと考えます。
私は慎重になる事は決して悪くは無いと思ってます、むしろ心配してるのは選挙で勝ち過ぎて慢心しかねない点だったりします。
あらぬ方向に迷走しなきゃいいのですが・・・
カメレオンカメレオンだよ民主は。blog管理人の一部有名人は民主民主の声ばかり‥
最賃だってさ？？
だから‥赤旗か？9様さ？
＞ 自称中道、右派の支持を自民党から奪うことです
結局そうなりますよね。そうして自民党に引導を渡すつもりでしょうか。しかし夫婦別姓程度のこともできないのでは、まさに将来も容易に予想ができそうです。
「そりゃあ国民のためだよ」
「おばあさん、その雇用政策は何のためなの？」
「そりゃあ国民のためだよ」
「おばあさん、その別姓政策取りやめは何のためなの？」
「そりゃあ与党になるためさ！」
こういうが早いが民主党は国を一飲みにしてしまいました。
ここまで露骨な政策転換とは、清清しいまでの政治屋根性。
以前からその傾向はありましたが、昨今は尚更という気がしますね。本当に民主党でいいのか、ただ政党の名前が変わるだけではないかと……
＞ふみたけさん
とはいえ、その辺の反対派を「政権交代」という印籠で黙らせるぐらいの強かさが欲しいところです。右派にしても「自民党ではもうダメ」という気運が強いだけに、一定のチャンスはあるはずなのですが、まぁ根本的に民主党の政策が左より右に近いということなのでしょう。
＞山下さん
なんと言いますか、かの細川内閣の再来になるかも知れませんね。結局、「やっぱり自民党の方が……」という揺り戻しに繋がってしまうのかも。
＞介護員さん
まぁ私にもあまり関係ない分野ではありますけれどね。ただ、民主党がそういう政党であること、野党時代に訴えていた政策を翻すことに躊躇がない政党であることは覚えておくべきでしょう。最低賃金の引き上げだって、主張するのは野党のうちだけ、とか。
＞Bill McCrearyさん
こうして民主党が「右」にシフトすることで自民党支持層を割りやすくはなるのでしょうけれど、一方で左派の代弁者は今まで以上に手薄になりそうです。頑張っても結果が出るとは限らない景気対策などとは違って、その気になりさえすれば成立させられるはずの夫婦別姓ですらこの有様、やはり期待が持てるとは……
＞紅葉修さん
お伽噺なら最後に漁師が助けに来てくれるわけですが、これが政治となると自分で始末をつけないといけないわけですから大変です。むざむざ騙される前に、相手がお婆さんなのか狼なのか、分別を身につけて欲しいものですよね。
＞ピンク映画好きさん
プロレタリアが政権を取ると文化がブルジョワ化（保守化）する、なんてことも言われていた記憶があります（ソ連の場合）。民主党もどうなのでしょうか、この路線では自民党に「成り代わる」事になりそうです。
それに合わせる民主党と。
「こうしたい」という公約を掲げることは一向に構わないのですが、公表することは、反論に備えて資料や数字のデータを精査してからでも遅くはないのにそれすらできていないという疑念が湧いてきます。
その意味で「軽さ」と書かせていただきました。
国会での質問でも、故永田議員のことがありますから。記憶が正しければ（間違っていたら訂正をお願いします）当時の代表だった前原誠司がしつこく裏を取らせればという思いを持ちました。
民主党が撤回したマニフェストと同党を批判した本を並べてみると事情が透けて見える気がします。批判本は、一冊だけ立ち読みをしました。
資金の出所でもあれこれ言われているのに裁判沙汰にならないのが不思議です。
特に、ネットで標的にされている人物は気を抜くと終わりな気がします。
政策のこととか、金のこととかを、民主党が街頭演説をしているときに聞いてみるのもありかなと思います。
民主といえば、ｐｒ３さんのブログを拝見したところ、鳩山ユッキーが、非核三原則のうちの「持ち込ませず」について、見直しを含めてアメリカと協議するとも言っていたようで、産経が小躍りしています。
自民と民主の違いはわかりにくいと言われていますが、やっぱり目糞鼻糞になっているということでしょうか？
（かつて、旧社会党は自民・さきがけとの連立政権を組んだときに、「現実主義」とやらに走った結果、瓦解したわけですが、民主党はどうなりますやら？）
声の大きさからすれば、右寄りの人が多いのかも知れません。左派は……「政権交代」を掲げれば黙らせる事が出来るようですし。
＞ヒイロさん
確かに「軽さ」はありますね。この夫婦別姓云々のように、野党時代は気楽に提案するけれども与党になったら取り下げる、実現するつもりのないままスローガンを掲げているからでしょうか。野党時代はいざ知らず、与党になれば責任と注目度も今まで以上に高まるはずですが、果たして持ちこたえられるのでしょうか。
＞凡人６９号さん
それに加えて自衛隊のソマリア沖への派兵も成立を示唆したそうです。
http://mainichi.jp/seibu/seikei/news/20090718ddp001010003000c.html
鳩山の党首就任から右方向へのシフトが急加速気味、次の選挙で民主党議員も相当な数が増えると思いますが、もし右派／タカ派の議員ばかりが増えるようなら、ますます以て自民党と変わらないことになりそうです。
民主党が多くの右派の方々に支えられているということを相当数の左派の方はお忘れのようです。民主党が左にシフトすれば「政権交代」もありえないでしょうけど。さて「どっちを取るか」でしょうか。
お久しぶりです。結局、多数派になるためには右にシフトするのが最も簡単なのでしょうね。「政権交代」への欲求は右にも出てきただけに、そこに付け入る隙はあると思うのですが、そこまで民主党に期待はできないでしょうし。
小沢なのは分かってる。
そもそも、「選択的夫婦別姓」に小沢のみ同意しなかったせいで、「自自公連立 → 自公連立」になってしまったし。
そもそも、小沢は「憲法改正時・選挙権18歳」の民法改正のために、2大政党制を作っただけ。
「自民党より右」を主張して追い出されたのが事実。
◇以下の人間は「選択的夫婦別姓」に同意してるはず。
・「子供の苗字はバラバラにしない方が良い」
町村 信孝 （まちむら のぶたか） 政策 自民党 北海道 5区
船田 元 （ふなだ はじめ） 政策 自民党 栃木県 1区
和仁 隆明 （わに たかあき） 政策 自民党 岐阜県 5区
丹羽 秀樹 （にわ ひでき） 政策 自民党 愛知県 6区
土井 真樹 （どい まさき） 政策 自民党 愛知県 11区
杉田 元司 （すぎた もとし） 政策 自民党 愛知県 14区
高市 早苗 （たかいち さなえ） 政策 自民党 奈良県 2区
橋本 岳 （はしもと がく） 政策 自民党 岡山県 4区
寺田 稔 （てらだ みのる） 政策 自民党 広島県 5区
麻生 太郎 （あそう たろう） 政策 自民党 福岡県 8区
・「子供の苗字をバラバラにしても良い」
伊藤 公介 （いとう こうすけ） 政策 自民党 東京都 23区
近藤 基彦 （こんどう もとひこ） 政策 自民党 新潟県 2区
伊藤 忠彦 （いとう ただひこ） 政策 自民党 愛知県 8区
小林 正人 （こばやし まさと） 政策 自民党 三重県 2区
井澤 京子 （いざわ きょうこ） 政策 自民党 京都府 6区
渡海 紀三朗 （とかい きさぶろう） 政策 自民党 兵庫県 10区
谷本 龍哉 （たにもと たつや） 政策 自民党 和歌山県 1区
平井 卓也 （ひらい たくや） 政策 自民党 香川県 1区
三原 朝彦 （みはら あさひこ） 政策 自民党 福岡県 9区
土開 千昭 （どかい ちあき） 政策 自民党 佐賀県 2区
並木 正芳 （なみき まさよし） 政策 自民党 北関東ブロック
滝 実 （たき まこと） 政策 新党日本 奈良県 2区
◇以下の人間は「選択的夫婦別姓」に同意してないはず。
綿貫 民輔 （わたぬき たみすけ） 政策 国民新党 富山県 3区
＜参考＞
http://www.seisaku.jp/shu2005/
ふ〜ん、思いつきだけで「わかってる」と断言できる単純さは、ある意味うらやましいね。