マツノザイセンチュウ病との死闘に勝った韓国
世界で唯一の成果、防除システムを輸出へ
山林庁は9日、「昨年のマツノザイセンチュウ病感染木は10万4000本で、2005年(56万5000本)の20%以下に減少した。これにより11日、韓国のマツノザイセンチュウ病の発生源である釜山で、釜山市・江原道・京畿道・忠清南道など全国の広域自治団体10カ所とともに“マツノザイセンチュウ病5年以内の完全防除宣布大会”を開くこととした」と発表した。
マツノザイセンチュウは全長1ミリにも満たないほど小さいが、松の樹液の通り道をふさぐため、一度感染した松は100%枯死し、「松のエイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)」とも呼ばれる。日本は韓国より早くマツノザイセンチュウ病が発生し、全国の松の90%以上が枯れた。
韓国におけるマツノザイセンチュウ病の発生は2005年の56万5000本をピークとして、06年が40万9000本、07年が18万5000本、08年が10万4000本と大幅に減少した。山林庁は今年も、昨年の半分の水準に減るものと予想している。
また昨年は、江原道江陵、慶尚南道宜寧、全羅南道霊巌など五つの市・郡がマツノザイセンチュウ病の完全な防除に成功し、「清浄地域」となった。今年も▲慶尚北道永川、慶山▲全羅北道益山▲蔚山市東区-の4地域が「マツノザイセンチュウ病清浄地域」を宣言した。
マツノザイセンチュウ病の減少傾向は、発生源の釜山で一層際立っている。1988年に金井山金井村周辺で300本余りの感染木が発見されて以来、2005年には35万6300本の松がマツノザイセンチュウ病にかかったが、昨年は5万500本にとどまった。感染木の数が7分の1の水準にまで減ったわけだ。釜山市蓮堤区・水営区・南区では、マツノザイセンチュウ病に感染した松がほとんどなくなった。
- 焼いたり、粉にしたり、薫蒸殺処理まで、マツノザイセンチュウ病防除のためにさまざまな方法が動員された。感染した松を切り倒して焼き(左)、破砕して粉にし(中央)、薫蒸処理(右)も行った。/写真=イ・ジェウ記者、チェ・スンウ記者、釜山市提供
マツノザイセンチュウ病の完治には、体系的な防除が大きく寄与している。山林庁と各地方自治団体は、2005年に「ザイセンチュウ病防除特別法」が制定されて以降、57の市・郡を158の区域に細分化し、航空防除など各地域に合った手法で防除を展開した。マツノザイセンチュウ病ワクチンを開発し、感染地域の周辺の木々に大々的な予防注射も行った。感染木は薫蒸・破砕処理し、追加感染を防いだ。
このマツノザイセンチュウ病防除システムは、直ちに海外に輸出される予定だ。山林庁の李明秀(イ・ミョンス)山林病害虫課長はマツノザイセンチュウ病をここまで抑えたのは、世界でも韓国が初めてだ。ポルトガル山林庁が韓国の防除システムを学びたいと申し出ており、現在協議中だ」と語った。
釜山=パク・チュヨン記者
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