医師、看護師とも「充足」の病院は8割強
厚生労働省はこのほど、2007年度の医療法第25条に基づく立ち入り検査の結果を公表した。それによると、医療法に規定された医師と看護師の標準数を共に充足している病院は85.4%で、前年度から2.1ポイント増加した。
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これは、病院が医療法で規定された人員や構造設備を持ち、それを適正に管理しているかについて検査するもので、今回は全国の8268病院を対象に実施した。
それによると、医療法に規定された医師の標準数を満たしている病院は86.9%で、前年度から1.9ポイント増加した。
地域別に見ると、「北海道・東北」70.6%、「関東」91.7%、「北陸・甲信越」82.1%、「東海」91.0%、「近畿」95.3%、「中国」87.0%、「四国」84.4%、「九州」88.9%となっており、全地域で前年度よりも増加した。
病床規模別では、200床未満の病院で80%台だったのに対し、200床以上では90%を超えており、特に500床以上では97.7%に上っている。
また、看護師(准看護師を含む)については98.8%で、前年度から0.3ポイント増加した。
地域別に見ると、「北海道・東北」98.4%、「関東」97.5%、「北陸・甲信越」98.3%、「東海」98.8%、「近畿」98.9%、「中国」99.6%、「四国」99.8%、「九州」99.7%で、「北陸・甲信越」を除き軒並み前年度よりも増加した。
病床規模別では、「50−99床」「200−299床」が98.3%で最も低かった一方、「500床以上」は100%だった。
また、医師と看護師の充足率が共に100%以上の病院は85.4%で、前年度から2.1ポイント増加した。一方、共に100%未満だった病院は0.4%だった。
病床規模別では、共に100%以上の病院は、「99床以下」81.1%、「100−199床」85.6%、「200−299床」88.0%、「300−399床」90.2%、「400−499床」89.3%、「500床以上」97.5%だった。
また、調査項目全体で最も適合率の低い項目は「医師数」(86.9%)で、「職員の健康管理」(87.1%)、「患者の相談に応じる体制」(92.6%)、「薬剤師数」「安全管理の指針整備」(共に92.8%)も低かった。
更新:2009/08/03 18:27 キャリアブレイン
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