非正規労働者:23万人が失職、派遣が6割で最多 7月

2009年7月31日 12時0分 更新:7月31日 12時32分

 厚生労働省は31日、昨年10月から今年9月までに職を失ったか、失うことが決まっている派遣などの非正規労働者の数は22万9170人(7月21日時点)に上るとする調査結果を公表した。前月から5927人増加した。失職者の増加のペースは前月とほぼ変わらないが、直接雇用のパート労働者などの失職者が2万人を超えた。

 同期間の正社員100人以上の大規模離職、離職見込みは、4万1313人、前月比6052人増と、増加傾向は続いているが、ペースは落ちている。

 非正規の失職者の内訳は、派遣労働者が13万9341人(前月比1859人増)で全体の60.8%、期間労働者などが5万1420人(同1778人増)、請負労働者が1万7953人(同627人増)、パート労働者などが2万456人(同1663人増)だった。パートなどでは、解雇で失職する人が1万2200人で、契約期間満了で失職する人の約2倍に上り、厳しい雇用調整が行われていることがうかがえる。

 また、就職活動していることが確認できた10万895人のうち、3万5375人が就職。就職率は35.1%で、前回と比べ3.7ポイント増加した。派遣労働者の38.2%が再就職しているが、パート労働者は29.0%にとどまっている。厚労省職業安定局は「景気回復が遅れる中で、製造業から卸・小売業など他産業での非正規の雇用調整が広がっているようだ」と分析している。【東海林智】

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