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亡き前妻の思い出つづる…「薔薇族」編集長・伊藤氏

温かい人柄慕い150人が集う

 日本のゲイ雑誌の草分けで、今年4月、38年の歴史に幕を閉じた「薔薇族」。その名物編集長、伊藤文学氏(77)の出版記念パーティーは、美少年が集う密室ではなく、昭和の香りが色濃く残る東京・銀座の老舗キャバレー「白いばら」で6月6日に開かれた。

 しばしばゲイと誤解される伊藤氏だが、2人の女性と結婚歴がある。このほど出版されたのは、1960年代後半に前衛舞踊家として活躍した最初の妻、伊藤ミカさんの思い出をつづった『裸の女房』(彩流社)だ。

 中学の体育教師だったミカさんは68年に「O嬢の物語」を舞踊化。全裸の踊りが大騒動を巻き起こし、アングラ界の寵児となったが、70年1月、入浴中の事故で急死。伊藤氏はその後、現夫人の久美子さんと出会い、再婚した。

 壇上に立った伊藤氏は「前の奥さんのことを書いた本の出版記念パーティーだから、今の奥さんに手伝わせるわけにはいかなかった」と、冗談まじりであいさつした。

 ミカさんの没後40年近くもたって筆を執ったきっかけは、その生涯を小説にした作家の丸川賀世子氏に長らく貸していた写真や日記帳といった膨大な資料が返却されたことだった。

 「ミカが自分のことを書き残してくれと言っているのに違いないと思った」と伊藤氏。ただ、久美子さんと暮らす自宅で執筆するのは、さすがに気が引けたという。

 「以前、夜にナニかしているときに、間違えてミカの本名の『君子』と言って大変なことになったことがある」と明かしながらも、久美子さんに対し「僕よりも長生きしてほしい」と優しい言葉をかけた。

 性や年齢を超えて愛される伊藤氏の温かい人柄を慕って集まった出席者は150人。SM小説の大御所、団鬼六氏、月刊「WiLL」編集長の花田紀凱氏、東條英機元首相の孫娘の東條由布子さんも駆けつけた。

 かつて伊藤氏が新宿2丁目で経営していたバーに、無名時代に出演していた歌手、クミコは伊藤氏の交友関係の広さにちなみ、岡林信康の名曲「友よ」をアカペラで披露した。

 出席者はバンドの生演奏やチークダンス、若い女性ダンサーたちによるショーも満喫。週末の夕暮れの銀座に、すっかり酔いしれていた。

ZAKZAK 2009/08/03

伊藤文学 薔薇族

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