2009.08.03 Web posted at:  09:25  JST Updated - CNN
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MI5、過去にイスラム過激派関係者を要員に勧誘 知らずにと

ロンドン(CNN) 英国野党・保守党のパトリック・マーサー議員は2日までに、同国情報機関MI5がテロを起こしているイスラム過激派と関係のあった人物を過去に要員として勧誘したことがあると明らかにした。地元メディアが報じた。

内務省報道官は議員の主張を裏付ける情報は承知していないとし、MI5要員になるためには思想調査などで英国では最も厳しい審査を通過する必要があると指摘、イスラム過激派の「採用」の過去を疑問視している。

同議員は、過去半年間に多数の筋と接触して得た情報とし、最多で6人がMI5から要員としての誘いを受けたとしている。ロンドンの地下鉄など公共交通機関が狙われ、52人が死亡した2005年7月の同時多発テロ以降、情報収集強化を迫られたことの反映ともしている。同テロはイスラム過激派が起こしていた。

マーサー議員は地元テレビのITNに対し、これら6人は海外渡航歴があり、軍事的な訓練を受けていたとも説明。ただ、関係しているイスラム過激派の組織名については詳しい情報がないとしている。

6人のうち2人は、MI5で要員としての訓練を開始したが、アフガニスタンやパキスタンとみられる国で直接、間接的にテロ活動に関与していたことが判明し、取りやめとなった。残りの3、4人については過去の履歴に「空白期間」があることが見付かり、訓練前に追放されたという。

内務省報道官は、MI5の新人要員の背景調査は徹底的に実施されるため、多数の候補者が訓練開始前後に失格となるのは珍しいことではないとしている。マーサー議員は同省に対し、イスラム過激派によるMI5への浸透を防ぐための調査を促している。同議員は議会でテロ対策小委の委員長を務めている。

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